”日本全国 歌の渡り鳥!~”
”氷川きよしコンサートツアー2016”が、ウェスタ川越で初日を迎えました。
都内から電車に乗って川越に向かったのですが、川越に近づくにつれ、車窓からみえる積雪の多さに驚きました。
きよしさんが川越でコンサートを開催されるのは初めて。そしてその会場であるウェスタ川越大ホールは昨年6月28日にオープンしたばかりということでした。
きよしさんが歌唱された曲はアンコール曲をふくめて全24曲。
昼夜で曲目を変えてくださる趣向が2カ所ありましたが、夜の部ではある出来事から26曲歌うことになりました。
わたしは感動のあまり、アンコールで再度歌ってくださった新曲「みれん心」を聴きながら、目頭が熱くなって...。
涙がこぼれてきたのです。
それがなぜなのか最初に書こうとも思いましたが、ツアー初日なので、セットリストや構成がわかりやすいように、昼夜おりまぜ、順を追って書いていき、最後にその理由を書こうと思います。
また、新曲の3タイプのジャケットも本日公開されましたので、記事のなかに画像をもりこんでまいります。
※川越駅から徒歩5分のウェスタ川越。ホールは施設の2階にあります。
晴れていますが、一面を覆う残雪に驚きました。
ホールにはいると西寄さんのナレーションが聞こえてきて、客席では、ざわめきのなか、新曲「みれん心」とそのカップリング曲がながれていました。
さあ、いよいよ初日の幕開けです。
オープニングはどの曲かしら?
ドキドキ、ドキドキ、ドキドキ、ドッキン!
いやん、心臓の音がお隣の人に聞こえちゃったらどうしましょう?
と、そんな思いで幕があくのを待ちながら、緞帳をみつめていました(喜)。
客席の照明が消えると、ドンッ、ド、ドッドン、ドドドッド~ン! ドンッ、ド、ドッドン、ドドドッド~ン!と和太鼓の音が聴こえ、スルスルと緞帳があがっていきました。
そこでながれてきたイントロは、そう、「男花」でした。
ステージ上方にスポットライトがあたり、皆の視線がその一点に集中したそのとき、あらわれたのは歌舞伎の連獅子を彷彿させるきらびやかで勇壮な出で立ちのきよしさんでした。
仮面を顔を隠し、まるで一頭の雄々しい獅子のような迫力でした。
きよしさんは真っ赤な長い髪のカツラ(赤頭・あかがしら)をかぶり、二度の間奏の際、その場で勢いよく軽やかに舞いながら一回転されたので、客席から大きなどよめきがおこりました。
もう~、心躍ってしまって、どよめかずにはいられなかったのですもの(喜)。
昨年12月15、16日に東京国際フォーラムで開催された「きよしこの夜Vol.15」でのセットと構成がベースになっているようで、舞台中央にセンターステージがセッティングされ、その上手側に階段が曲線を描いて設われ、センターステージの下は空洞になっています。
舞台の上方と左右、つまり”コの字型”にレリーフのようなデコラティブなフレームが飾られているのですが、その上方の中心に”HK”のロゴがあり冠(クラウン)をかぶっています。
左右の角には鳥のレリーフがみえますが、その鳥は鳳凰(不死鳥であるフェニックス)であることを、この日の昼の部できよしさんがおしえてくださいました。
このフレームには無数のライトがちりばめられていますが、きよしさんの解説で、”鳳凰”にあらためて注目したところ、ちょうど目の部分にもライトがついていることに気づいたのです。
色調をさまざまに変える照明とともに、舞台上の何本ものポールや電飾もくるくると色をかえて、きよしさんの歌唱をもりあげてくださっていました。
※本日1月19日に発売のデイリースポーツ特別号。
”長良グループ新聞~氷川きよし&演歌まつり特別号”
昼の部に向かう途中に特設販所があり、
”世界で一番早く売っています!”と呼び込みの声(笑)。
いち早く購入して会場へと向かいました。
オープニングで「男花」を歌いおえると舞台は暗転、
きよししさんは耳もとの長い髪をそれぞれの手でしっかりとにぎって階段をおり、舞台中央に。
2曲めは「御免」。迫力満点の”大見得”をきりながら歌ってくださいました。
「圧巻のオープニングでございました!」
舞台が暗転して、きよしさんが舞台袖にはいられると、司会の西寄ひがしさんがワインカラーのダンディなスーツで登場し、開口一番そうおっしゃいました。
新年、そして初日のごあいさつをされると、いつもは”今日も元気でスマイル、スマイル!”とおっしゃるところを、昼夜とも”今年も元気でスマイル、スマイル!”といいかえておられました。
そして、夜の部では、”スマイル、スマイル!”と皆が声をあわせていったあと、大きな拍手がおこると、
「こうして、この場に立たせていただいて、皆様とお会いできると、生きててよかった~という思いになります」
と感慨深げにおっしゃったのです。
そして、昼の部では、前日18日に、大雪のなかリハーサルをされたことをおしえてくださると、
「わたくし、昨日、今日と、すべりっぱなしでございます(笑)」
と、昨日は客席とステージにかかっている階段を行き来していて、床でころん。今日は川越駅からウェスタ川越に向かって歩いていて、最後の横断歩道のところで、ころん(汗!)と転んでしまったことをお話しされました。
西寄さん、お尻にアザができてないかしら? 気をつけてくださいね、そしてだいじにしてくださいね。
西寄さんは楽しいトークから、一転、流れるように歌舞伎についての口上を語りだされ、
歌舞伎には大きくわけて、”時代物”と”世話物”のふたつのジャンルがあり、その”世話物”のなかに盗賊を主人公とした”白浪物(しらなみもの)”があるということを、軽やかに解説してくださっていきました。
そのなかの代表作である「白浪五人男」で、活躍した五人衆のひとりが、
「そのひとりが、弁天小僧!」
西寄さんの名調子の口上をうけ、
白っぽい番傘をさし、艶っぽい紫地に牡丹の花が描かれた着流し姿のきよしさんが登場。
下駄ばきで、左肩に真っ白なサラシをかけていて、拍子木の音が鳴り響くと、
「知らざあ言って聞かせやしょう。弁天小僧 菊之助たぁ、おれのことだ~!」
きよしさんは威勢よくおっしゃって見得を切ると、
「弁天小僧」を歌われました。
なんて魅力的で楽しい歌唱なのでしょう。すっかり惹きこまれておりました。
歌いおえると、
「知らざあ言って聞かせやしょう。”氷川きよし”たぁ、おれのことだ~!」
と、いっそう威勢よく、まるで啖呵を切るかのようにおっしゃると、
「あ~どうもありがとうございました~」
と一気に素にもどられた様子のきよしさん、新年のごあいさつをされ、3階席から順番に客席に声をかけてくださいました(笑)。
「このセット、昨年のフォーラムのものをメインにしているんですが、いかがですか? 額縁みたいになっていますが(上方左右にコの字型になっているフレームをさして)、これ彫り物っていうんですかね? 鳥もいるんですよ。
この鳥は鳳凰なんです。不死鳥、フェニックスをイメージしているんです」
きよしさんはそこまでお話しされると、「ほーおー」と(笑)。
どっと笑いがおこった客席にういたずらっぽく笑いながら、
「座布団三枚!」
とおっしゃり、さらに笑いがおこると、
「(フェニックスのように)永遠に歌っていきたいという思いをこめています。
それだけです」
と結ばれたのです。
「箱根八里の半次郎」
「大井追っかけ音次郎」
「番場の忠太郎」
と歌唱されると、きよしさんはセンターステージ下の空間へとはいっていかれましたが、うしろからみたときの着物の柄と帯の結び方がなんとも素敵だったのです。
明るいところで、よくみてみたくなりました。
舞台は暗転。
「三味線旅がらす」のイントロが流れてきたと思ったら、センターステージ下から姿をあらわしたきよしさんは、浅葱色にすすきが描かれた着流し姿に早変わり!
「三味線旅がらす」
「大利根ながれ月」
「ちょいときまぐれ渡り鳥」
とオリジナル股旅演歌を披露されたのです。
舞台は暗転。
続いては”古賀メロディー”のコーナーになりました。
白地に黒のスクエアとストライプの変形柄のジャケットに黒のサテンのパンツに衣裳チェンジ。シャツは白、エリは黒サテンのヘチマカラー、蝶タイもカマーバンドも黒サテンで、シャツとのボタンは袖口もすべて黒です。
「誰か故郷を想わざる」
「人生劇場」
「柔」
の3曲を熱唱してくださいました。
ここで西寄さんが濃紺(あるいは黒)のスーツにお着替えされて加わってのトークとなりました。
「コンサートは1カ月ぶりですね~。
皆さんから声援と拍手をいただいて。2016年が昨年より良い年になるような気がしてきました。
ありがとうございます。
年末まで突っ走っていきたいと思います。
えっ? もう年末のことをいってるって?」
客席からの、”まだ1月なのに~”という反応に耳を傾けたきよしさん、
「だって、1年て早いですから。
昨年は、紅白歌合戦で『男花』を歌わせていただけて、レコード大賞では『愛しのテキーロ』。まさか両A面とも年末に歌わせていただけることになるとは思っていなかったので、嬉しかったですね~。
僕もスタッフも、良い年末を迎えることができると、次の年への良いスタートになると思っているんです。
だから昨年の年末にも、マネージャーの上東さんと、”良いスタートをきれたね”って話したんですよ」
と、新しい年への抱負を、話してくださったのです。
”ふれあいコーナー”ということで、抽選で選ばれたメッセージ&質問が紹介されることになると、
「これが楽しみなんですよ~」
と、最近、お気に入りの通販で有名なあの方の思いきりハイトーンな声真似をしておっしゃいました(笑)。
おひとりめは所沢からいらした3階席のかた。
2歳半のお孫さんが、きよしさんの「素敵なバースディ」が大好きで、歌ってくださっているそうです。
若々しいお声に、
「お孫さんがいる。おばあちゃんでいらっしゃるんですね」
という西寄さんが驚きの声を発すると、横でうなずいていらしたきよしさん。
「そうなんですか~。嬉しいですね。お孫さんは何歳なんですか?」
と、明るくお聞きになられたのです。
客席から笑いがこぼれると、”あれ、なんで?”という様子のきよしさんをご覧になった西寄さんが、
「初日なので、ふたりとも緊張しているんですよ~」
と、フォローしてくださったのでした(笑)。
7歳になったらお孫さんもコンサートにつれてきてくださるそうです。
あと、4年半後。となると、ちょうど20周年のときですね(嬉)。
おふたりめは1階席から。
”きよし君のすべてがお好きかとは思いますが、あえていうなら?”
と、その方に西寄さんがおたずねになると。
”声です!”と、きっぱり。
さらに、”全部が好きですが、あとは、顔、それに人柄です”
とのお答えに、
「そんなにほめていただいたら、図にのりますよ~、僕」
とリアクションされたきよしさんに、
「きよし君はいつも謙虚だから。たまには図に乗っていただいてもいいんじゃないかと思いますよ」
と西寄さんがやさしくひとこと。
ほ・ん・と・う・に!
わたしだっていつもそう思っているんだけどな。
そして、、”どんなお正月をおすごしに?”という質問には、
「お正月はぁ...。
おせちを食べました。
お雑煮も食べました。
東京にいました。
両親がいました」
と、一文、一文くぎっておっしゃってから(笑)、
「お正月は両親と3人でずっとすごそうと思っていたんです。
でも、僕、人が好きでしょ?
それで10人くらい人(友達)をよんでしまいました。
両親は気をつかったようで、3人ですごしたかったっていわれてしまいました」
と。
さらに、
「31日は、西寄さんに僕の家に来ていただいて、ね。すみませんね~」
と西寄さんにおっしゃると、
西寄さんが、「紅白歌合戦」をきよしさんのご両親と3人でこたつにあたってご覧になられたことをお話ししてくださいました。
きよしさんが登場されると、お母さまはテレビを写メされ、きよしさんに送り、
”きよしがテレビにでてるけん、おしえてあげる”とおっしゃったのだそうです。
そんなお母さまの様子に、
「胸がきゅんとしました」
と西寄さんはおっしゃっていました。
17日に放送された「新・BS日本のうた」でも、お母さまが画像を写メされて、きよしさんに送ってくださったそうで、
「動画を静止画に撮るのって難しいでしょう。歌っているから」
きよしさんは、”こんなふうになっていたり(笑)”と、表情をわざとゆがめて静止画を何パターンか再現してくださって、客席が大爆笑となったあと、
「まあ、あれも僕なんですけどね」
とひとこと。お母さまの優しいお心を思いだして、あらためて感じておられたのでしょうか。
※「みれん心」Aタイプ
カップリング曲は「瀬戸内ブルース」です。
ここでデビュー記念日の2月2日にリリースされる第29弾シングル「みれん心」の紹介をしてくださいました。
「久々に師匠の水森英夫先生がつくってくださった曲なので、すごく嬉しくて。お酒をのみながら、歌いたくなるような曲です。
今回、”女唄”なので、CDに女性のキーのカラオケもはいっています。
”♪いやですね ばかですね”と歌うところは、語るように大きく歌っていただいて。
水森先生には、”流れるように歌いなさい”といわれました」
と、きよしさんがお話しされ、いよいよ歌唱の披露かしら? と思ったら、
「きよし君、なんだかうしろにさがっていますね」
と西寄さんがひとことおっしゃり、苦笑されたきよしさん。前方へと進まれたのですが、何気ないそんなところにもきよしさんの心があらわれているものなのですね。
「みれん心」
をフルコーラス、情感豊かに鮮やかに歌ってくださり、
「瀬戸内ブルース」(夜の部では「きよしの数え唄」)を歌ってくださいました。
「みれん心」のお客様の前でのコンサートでの初生披露でみごとな歌唱を聴かせてくださったことで、ほっとされたのでしょうか、「瀬戸内ブルース」の歌唱は、ちょっぴりはじけているようで、旅情たっぷりで楽しく、きよしさんの”♪ブルース!”での印象的な歌い方に、いっぺんではまっております(笑)。
※「みれん心」Bタイプ
カップリング曲は「きよしの数え唄」です。
舞台は暗転し、HKピュアリバーの皆さんによる「情熱のマリアッチ」をアレンジしたインストロメンタル演奏となりました。コーラスの柿沼さんのムーディーな歌声と、激しいパルマ(手拍子)がいっそう異国情緒を感じさせてくださったのです。
演奏がしずまると、哀切をおびたギターの音色とともに、カスタネットと手拍子が鳴り響いて...。
センターステージ下の空間に、セクシーなきよしさんのシルエットがうきあがったのです。
パッと照明がつくと、真紅のスーツに身をつつんだきよしさんがイントロにあわせてリズミカルにステップを踏まれました。
真紅のスーツにはラメが地紋にそってこまかくあしらわれていて、ジャケットのエリは黒サテンのヘチマカラー、シャツは大きなエリつきの黒で、その胸元が大きく開かれていました。
キラキラと表情をかえながら妖しい光を放ちながら、歌ってくださったのは、もちろん、「愛しのテキーロ」でした。
続いて、最新「新演歌名曲コレクション2-愛しのテキーロ/男花-」から、昭和の名曲を披露。
「函館の女」
「もう一度逢いたい」
「夫婦春秋」
と、めくるめく(と書かずにはいられない)熱唱がつづいたのです。
きよしさんがその3曲のカバー曲を歌いおえたところで、”素晴らしい昭和の名曲たち”と、おっしゃった言葉に、1曲1曲をにその曲の魂を感じて、息をふきこむようにして歌っておられるからこ自然にでてしまった言葉なのだろうなあと、感じ入ったわたしでした。
さらに最新アルバムに収録されているオリジナル曲から、
「昭和ノスタルジー」を、上手側に設われている階段のなかほどに腰かけて、
「戻り雨」(夜の部では「貴男がすべて・・・」)は階段の上段に立って、歌ってくださいました。
※「みれん心」Cタイプ
カップリング曲は「東京音頭」(カバー曲)です。
舞台は暗転しいよいよコンサートも大詰め。
西寄さんの”氷川きよしにとってマイクは剣です”という言葉をうけて登場したきよしさんは、白地の着物と黒の袴にお召しになっていました。
ここで歌ってくださったのは、いうまでもなく「一剣」でした(喜)。
新しい年、そしてコンサートツアー初日を迎えて、未来への大いなる決意を感じさせてくださる力強く、晴れやかな歌声に、ほれぼれとしながら拍手をおくらせていただいたのです。
「いよいよ今年のコンサートツアーがスタートしました。
とにかく感謝の気持ちをもって、1曲、1曲、心をこめて歌ってまいります。
全力でがんばりますので、どうぞ見守っていてください。
よろしくお願いいたします。
今年の2月2日でデビュー17年めに突入します。
今年のテーマは”初心に戻って”なので、日々、今日がデビューだと思って歌ってまいります」
きよしさんはそこまで話されるといよいよ次が最後の曲であることをおっしゃり、その言葉を聞いて”えーっ!”という大合唱がおこると、恥ずかしそうに、そして嬉れしそうに微笑まれたのです。
22曲めとなる最後の曲は「白雲の城」でした。
ステージ上段にのぼってのひたむきで、おさえてもおさえても情熱がわきあがってくるような歌唱に感じられて、胸がカーッと熱くなったのです。
きよしさんは半身を傾けたまま、ステージの奈落へと身を沈めると、ステージの緞帳がおりたのですが、客席はきよしさんの熱唱の余韻をかき消したくないかのように、静まりかえってしばし沈黙がただよったのです。
そしてひと呼吸おいて、われるような拍手と歓声がおこったのでした。
アンコールでは和太鼓の音がふたたび響いて...。
ステージに登場したきよしさんは昨年の大みそかに「NHK紅白歌合戦」で着用された衣裳をまとっていました。
”紅白の衣裳を早くみてみたい”とわたしたちが思っているように、きよしさんもまた、”早くみてほしい”と思ってくださっていたことを夜の部でおっしゃってくださいましたが、
あのロイヤルブルーの夢のように素敵な衣裳で、
「きよしのソーラン節」を歌ってくださり、
「きよしのズンドコ節」でフィナーレとなりました。
アンコールの2曲を加えて全26曲。
最高の”氷川節”を聴かせてくださったのです。
以下は夜の部のトークと、この記事の冒頭に書かせていただいた、わたしの涙の理由(わけ)を書いていきますが、その前に昨年の「輝く! 日本レコード大賞」でのワイヤーアクションの映像を1枚アップしますね。
※昨年の「輝く! 日本レコード大賞」で「愛しのテキーロ」を
ワイヤーアクションを導入して歌うきよしさん。
夜の部も1700席のホールは超満員のはずだったのですが、バスツアーで参加される40名の皆さんが道路事情で到着できずにいました。
少しお待ちしていたのですが、だいぶ遅れる見込みということで、コンサートをスタートさせることになり、途中で団体のお客様が入場されることについて、前もっておわびとインフォメーションがありました。
きよしさんもオープニングトークの際、ツアーの皆さんと”連絡はとれているんですよね”とステージ上でスタッフのかたに念押しされるほど、心配されていて、
「ツアーの皆さんが到着したら、皆さん、拍手しましょうね」
とまでおっしゃっていたのです。
昼の部のご報告の際に、セットリストを書き、2曲、昼と夜で曲の入れ替えがあったことを書かせていただいていますが、オープニングから圧巻の歌唱がつづいて、聴き惚れるばかりのわたしでした。
西寄さんとのトークでは、昨年末のレコード大賞と、紅白歌合戦の話題になると、
「『男花』は僕自身の思いがすごくある作品ですし、ファンの皆さんがおしてくださったので、ぜひ紅白で歌いたいという思いがありましたから、(紅白で歌えて)嬉しかったですね~。
この歌はこれからも大切に歌っていきたいです」
と「男花」への思いを言葉にしてくださったのです。
両A面である「愛しのテキーロ」も、きよしさんにとってはまさに”愛しい”勝負曲なので、レコード大賞で歌わせていただけて、嬉しかったそうですが、その話題になると、
「きよし君、飛びました!!」
との西寄さんの言葉をうけて、
「飛びました~!」
と、きよしさんもひとことおっしゃってから、
「ワイヤーアクションのお話をいただいたとき、僕、断れない性格でしょう?
それにださせていただけて、ありがたいですし。
それで、”もう、なんでもやります”っていったんですよ。
でもリハーサルで『愛しのテキーロ』を歌っていたとき、”もう、おろしてーっ!”ってついついいってしまって...」
高所恐怖症のきよしさんですから、リハーサルではやっぱりそんなにも怖かったんだなあと思って聞いていたのですが、どうも恐怖ばかりでのことではなかったようで、
「安全ベルトを股の部分につけるんですけれども、きちんとつけないと、(吊り上げられたときに)痛いんですよ。
ギャーって、ひきつれて」
西寄さんが、またそんなことをいってというようにいさめると、ますます嬉しそうに、
「痛いんですよ、挟まるとねっ!」
と(笑)。
もう、きよしさんのエッチ!
さらにワイヤーアクションについて、
「水森先生も会場にいて、”氷川きよしファン以外の人も、氷川きよしってすげーっていってたよ”とおしえてくれました」
とお話しされたところで、
「来年40歳になりますので、今年は30代最後の年になりますが、ジョギングをして、からだを鍛えて、素敵な大人でいたいと思っています。
僕、こういう仕事をしていなかったら、食べるのが好きだから90キロくらいになってると思うんですよ」
とおっしゃると、お隣にいらした西寄さんが居心地悪そうなリアクションをされたのですが、昨年、健康診断をうけられ、異常なしとのことだったそうです。
とここで時間があまりなくなってきたので、夜の部の”ふれあいコーナー”のことはまたあらためて書かせていただきます。
アンコール近くに、バスツアーの皆さんが到着されていることに気づきました。
きよしさんは、どの段階で入場されたのかわかっておられたようで、アンコールで「きよしのソーラン節」を歌唱されると、”秩父からお越しの40名の皆さん”と、お声をかけられたのです。
ほとんどの曲をお聴きになれなかった状況だったようで、
「あの~、あと1曲なんですが、2曲ほど歌わせていただいてよろしいでしょうか?」
と、客席&スタッフに問われたのです。
その瞬間、大きな拍手がおこり、HKピュアリバーの皆さんも、頭上で大きく手をたたかれました。
スタッフからもすぐにゴーサインがでたようで、
「何、歌いましょうか?」
きよしさんは問いかけながら、ご自身でも逡巡され、
「『男花』を歌います。あとは~...」
またしばし逡巡されると、「新曲の『みれん心』を歌います。フルコーラスで」
とおっしゃり、HKピュアリバーの皆さんの準備がととのうと、「男花」のイントロがながれてきました。
きよしさんは「NHK紅白歌合戦」でおめしになられたあのロイヤルブルーの衣裳のマントをひるがえして、下手、上手と移動し、間奏ではマントを舞わせるように、その場でくるくるくるくるとまわってくださったので、ますますの大喝采となりました。
きよしさんの歌声やその仕草に、きよしさんの真心を感じていました。
きよしさんの優しさにつつまれて、わたしは、秩父からお越しの皆さんが、開演時間になっても進まないバスのなかでどんなお気持ちだったのだろう?
とそのときになって思ったのです。
そして、わたしだったら、どうしていたかしら?とも考えたのです。
続いて歌ってくださった「みれん心」を
聴いていたら、知らずと涙がにじんで、そしてあふれてきたのでした。
※駆け足での更新で失礼します。
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