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Channel: 天晴れ! HK伝説 ~氷川きよしさんに出会えた奇跡に感謝!~
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バラード調の「虹色のバイヨン」、忘れることができません。 於・オリンパスホール八王子

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「♪逢いたくなったら 夜空に呼んでみて
いつでも夢で 戻ってくるからね...」
きよしさんは、アカペラで「虹色のバイヨン」を歌いだされました。
歌詩の言葉のひとつひとつをいとおしむようにメロディーにのせて響かせてくださったのです。
僕の思いが、聴く人の心の奥底に届きますように...。
そんなきよしさんの心の声が聴こえてくるようでした。

オリンパスホール八王子でのコンサート、夜の部の”ふれあいコーナー”での一幕。
中学生のときからおばあちゃんと一緒にきよしさんのコンサートにいらしている16歳の女子高生Sちゃんからの、”昔の曲は歌わないのですか?”というメッセージに応えてのことでした。
”昔の曲ってどの曲のことですか?”と、きよしさんと司会の西寄ひがしさんがおたずねになると、”バイバイバイヨン”とのお答え。
「虹色のバイヨン」や「満天の瞳」がお気に入りなのだそうですが、16歳のSちゃんにとっては、その2曲も、もう? 昔の曲なんですね(笑)。
きよしさんも西寄さんも、”そうなんだね~”という様子でうなずかれておりました。
そこで西寄さんが、
「Sさん、ごめんなさい。今日のコンサートではどちらも歌わないんです」
とフォローしてくださったのですが、きよしさんには、Sちゃんのお気持ちがとても嬉しかったのでしょう。
「歌いましょうか。ね、アカペラですけど、バラード調で」
と前置きされて、静かに歌いだされたのです。
スローテンポでゆったりと情感をこめて歌唱されるきよしさんの歌声に惹きこまれ、スッと響くブレスの音までもが美しく響いたのです。
「♪泣かずに泣かずに 瞳(め)と瞳(め)で誓い」
のところで、2階席のSちゃんにむけて、きよしさんが瞳をとばすように右手を高くかかげられたときだけは、客席から歓声があがりましたが、あとはあまりにも美しいきよしさんの歌声に聴き惚れ、その姿に見とれ...。
満員御礼となった客席の約2000人は静まりかえっていたのです。
「♪また逢うときまで 虹色のバイヨン」
1コーラスすべてを歌いおえると、大きな拍手がまきおこると、
「バラード調で、ゆっくり歌わせていただきました」
と、きよしさんははにかんだように微笑んでおっしゃいました。

わたしはそのときのすべてが魂にしみこんでいくのを感じていたのです。
忘れられない歌唱でした。

イメージ 1
※”いつもありがとうございます!
大好きな八王子コンサート がんばります‼”
とのメッセージが書かれていました。


オリンパスホール八王子でのコンサートは2年ぶりだったそうです。
「みなさんと歌で対話をさせていただく思いで歌わせていただきます」
きよしさんはオープニングトークで心をこめてそうおっしゃり、渾身の歌唱をアンコールの1曲まで聴かせて、魅せてくださいました。
「昼の部もご覧になれたかた?」
という問いかけに挙手された多数のみなさまに、
「ありがとうございます。内容は同じですけれども...。
僕も生身の人間なのでニュアンスが少々ちがうかもしれません(笑)」
と話しかけられたのですが、”ニュアンスが少々ちがう”ということばに、なるほどなあと思ったのです。
一瞬、一瞬のそのすべてが”氷川きよし”そのもの...。
とどまることなく流れてゆく”時”のなかで、氷川きよしの魂のきらめき、ぬくもりを感じさせていただけるのがコンサートという場なのかもしれませんね。

先に”ふれあいコーナー”での、わたしには忘れられない出来事を書かせていただきましたが、オープニングからエネルギッシュな情熱歌唱と、楽しいトークがつづいたのです。
コンサートの前日の19日に生出演された「うたコン」の話題になりました。
オープニングではやぐらのうえで、ちびっこダンサーのみなさまと一緒に歌っていたきよしさんでしたが、「きよしのドドンパ」の歌唱の際、やぐらをおり、尊敬する大先輩の北島三郎の前をとおってステージ中央で歌われていましたね。
きよしさんは、演出の都合上とはいえ、大先輩で尊敬する北島三郎さんの前をとおって、さらにその前で歌わせていただくということに、恐縮する思いをいだかれていたのだそうです。
たしかに、”失礼します”と、きよしさんが北島さんにおっしゃったお声が、テレビでも聞こえていましたね(嬉)。
あの日、北島さんは”トリのお弁当”を差し入れてくださったのだそうです。
以前、「歌謡コンサート」で、終演後、きよしさんが歌のプレゼントで歌唱されようとしたとき、私服に着替えた北島さんが、”きよしさんのことをよろしく”とたくさんの北島さんご自身や演歌・歌謡曲ファンがいる客席にむかっておっしゃり、きよしさんを激励してくださったことが思いだされました。

あの日、「二人は若い」を都はるみさんとデュエットされている北島さんの映像がながれましたが、あの時の北島さんが、現在のきよしさんと同じ38歳だったことに、きよしさんなりに感じるものがあったのだそうです。
現在までずっと第一線を走り続けておられる北島さんの姿に、大きく遥かな目標ではありますが、ご自身のめざすものを思い描かれたのではないでしょうか。
北島さんが経てきた道のりは気が遠くなるほどのもの。
でも、そういう素晴らしい方が存在して、きよしさんを励ましてくださっているのですものね。
きよしさんは北島さんに対する尊敬の思いを言葉にされると、
「北島さんにはなれないと思うけど、僕は氷川きよしという色でがんばるしかない...。
感謝して歌っていかれる自分になりたいです」
胸の内をそんな言葉でお話ししてくださいました。

かと思えば、
「最近、あんまり、がんばってっていわれないんですよ~」
と本音をぽろん。
すると、西寄さんが、
「みなさん、きよし君ががんばっていることをご存じですから、あえて言葉にされないんですよ。
だってね、もう、”氷川きよし号”って船に乗ってるんだから」
と力をこめていってくださいました。
そうなの、そうなんですよ~。
きよしさんが、どれだけがんばっているのか、わたしたちの想像も及ばないほどに、かげで血のにじむような努力をずっと続けておられること、なんとなく感じているんですもの。

でも、そんなにいってほしいのなら、いっちゃいます。
”きよしさん、がんばって~!!!”

ね、みなさま、そんなうちとけたムードのなか、きよしさんによるバンドメンバーの紹介がありました。
旭川のよし子さんからいち早くおしえていただいていましたが、さん付け、ちゃん付け、ニックネームとの使い分けに、きよしさんとそれぞれのプレイヤーのみなさまとの関係性が感じられて、素敵なチームなんだなあと感じていたのですが、なんと照明さん、音響さんとねぎらいの言葉が飛びだして...。
ついには、”主役はお越しのお客様です”と、おっしゃってくださったのです。
嬉しいですね。
そして、コーラスの柿沼さんには、
「民謡調でなにか歌ってください!」
と、きよしさんが無茶ぶり(笑)。
柿沼さんは、「きよしのソーラン節」でのコーラスを民謡調を強調して、披露してくださって大うけでした。

そして、”ふれあいコーナー”になり、先に書かせていただいた女子高生のSちゃんとのやりとりがありました。
2階席におすわりのSちゃんがおばあちゃまと東村山市からお越しときいて、
「♪ひがしむらや~ま~」と喜々としてうたいだされたきよしさんに、客席から手拍子がおこったのですが、そのあとの歌詩がご不明だったようで(笑)、しばしハミングとなったのです。

ステージ上手よりで、「虹色のバイヨン」の素敵なアカペラ歌唱を終えると、つぎの質問は下手よりのお席の方でしたので、西寄さんとともに上手から下手へ移動されたのですが、その際、どこの奥様? というような笑い方をきよしさんがされたのですが、なんとその笑いはきよしさんのお母様のマネだったそうで(笑)。
高音で優しくビブラートをきかせた笑い声のあと”なんですか?”ときよしさんがおっしゃると、
西寄さんが、”(きよし君の)おかあさん、そのまんまじゃないですか”とおっしゃっていたかと思います。

おふたりめは1階席の方。
”85歳にして、今日初めて(きよし君という)スターを(生で)みます”
とメッセージに書かれていました。
当選されると、ご本人は感激のあまり泣いておられ、お隣の娘さんがフォローしてくださいました。
2年前山形から娘さんのところにうつって同居されているとのこと。
「きよし君にお会いしていかがですか?」
と、西寄さんがおたずねになると、
「うーん、(涙声で)かっこいいです」
とのお答えがかえってきたのです(喜)。

山形ご出身ときいて、「山形もいいとこだなぁ~」と、きよしさんがみごとな山形弁を披露されると、
「きよし君の出身は福岡です」
とすかさず西寄さん。
そうおっしゃっておかないと、ご存じない方はきよしさんが山形のご出身だと思われたことでしょう(笑)。

きよしさんは、その方に、
「何か一緒に歌いませんか?
ええと、『みかんの花咲く丘』とか、『赤城の子守唄』とか、ねっ、最近だったら、ザ・ピーナッツ?」
と、「恋のフーガ」まで歌ってくださったのです。
すると、リラックスされたのでしょう。
「みかんの花咲く丘」というお答えがかえってきたので、歌いだしたのですが、
「♪み~かんからの花が 咲いていた~」
と、きよしさんが”咲いている”を”咲いていた”と歌われたので、”るだよ~”と、客席から大ブーイング(笑)。
もちろん大ブーイングは大爆笑にかわっていきました。

来月8月2日からスタートする、”FC限定・きよしだ! Zeppde夏祭り!!”のリハーサルをもうはじめておられることもお話しくださっていました。
そちらも楽しみですね。

入魂の歌唱がつづいて...。
「愛しのテキーロ」での甘くとろけるような歌唱に、これまで聴いたどんなときよりも、うっとりしてぼうっとしてしまいました。
フリも情熱的で、灼けつくようなせつなさがわたしのなかに広がっていったのです。
こんなに素敵で、愛しい人が今、ここにいてくださることに、いいようのない幸せを感じていました。

かと思えばそのあとのトークで、”アルバム”というところを”アルバブ”と思いきりはっきりいってしまったきよしさんに、客席から、”がんばれコール”がおこっておりました。
ね、きよしさん、みんな同じ気持ちなのです。
いってほしいのなら100万回だって”がんばれっ!”って、わたしたち、いわせていただきます。
この日も、「たくさん歌いました~。たくさん歌わせていただけてありがたいんです。
でも、こうみえてもけっこう体力消耗するんですよ」
と心の声をぽろん。
そんなこと、みて、聴いていれば誰もがわかります。
しりたいのは、終盤になってますますその熱唱が加速すること。
そのエネルギーと情熱はあなたのどこからわいてくるのでしょう?
わたしには神秘に思えるのです。

「一剣」を歌いおえ、来場のお礼をおっしゃったきよしさん。
20周年という目標への決意もあらためて言葉にされたのです。
すると、大きな”きよしコール”がおこりました。
きよしさんは、しばしうなずいてから、コールのリズムにあわせて、”み~なさん!”、”み~なさん!”と、”みなさんコール”をかえしてくださって、「白雲の城」を歌ってくださいました。
昼夜、渾身の歌唱をつづけてきて、ここで、またどうしてこれほどまでの歌唱ができるのだろう。
きよしさんの歌唱に、無常という世界で、でもこうして今、生きていることを実感させていただいて、魂がぐらぐらと揺さぶられるような思いがしたのです。
それを人は感動と呼ぶのかもしれません。

セットリストはわたしが前回参加させていただいた鎌倉芸術館でのものとかわっていませんでした。
「おとこの街道」は、北海道ツアーでのサプライズ・プレゼントだったのですね。

そして、かわっていたといえば、アンコールでお召しになっていた衣装でした。
昨年の「NHK紅白歌合戦」でお召しになっていたロイヤルブルーの衣装から、昨年の「きよしこの夜」のアンコールで着用されていた、パールボール(真珠)をつないだような電飾をあしらったブルーの衣装にチェンジ。
光の珠は、季節柄、雨滴にも、星屑にも感じられて幻想的だったのです。

きよしさんはその幻想的なコスチュームで「きよしのソーラン節」を歌いおえると、ステージセンターで、思わずのけぞるほどに大きく右足を振り上げ、キメのポーズをされました。
わたしはまたも、どうして? ここまですべてをだしつくして歌えるのだろうと、感動にふるえていました。

ラストは「きよしのズンドコ節」。
きよしさんは、客席の声援に応え、視線をすみずみまでおくりながら、
「明日もがんばって生き抜いてまいりましょう!」
と、励ましてくださったのです。


きよしさん、やっぱり、わたし、“がんばって!”なんて、いえません。
だって、誰にも真似できないほど、がんばっているから。

だから、
きよしさん、いつもがんばってくださってありがとうございます。

と、お礼をいわせてください。

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