「刻々と...」
きよしさんは、そういいかけて、その言葉をかみしめておられるようでした。
ウエスタ川越でのコンサート・夜の部で、3月7日に新曲「男の絶唱」を発売されることをおしらせくださり、まもなく勝負曲の役目をバトンタッチすることになる「みれん心」を歌唱され、”男女の心の演歌”というテーマで、「しぐれの港」、「最後と決めた女だから」を歌いおえたときのことでした。
「今年は30代最後の年ですから、最高の30代最後の年をすごさせていただけたらと思っています。
歌手としても成長したいですし、応援してくださる皆さまに、お返しできたらてきたらと、思っているんですよっ!」
”いるんですよ”の言葉をとりわけ力をこめて発せられると、
「今年こそは、レコード大賞!」
きよしさんは、きっぱりとそうおっしゃたのです。
「僕、昨年の”レコード大賞”のときに、来年は大賞をと、もう思っていたんです。
今年の年末はレコード大賞と、紅白歌合戦にでることを目標にがんばります。
こういうことって、思っているだけじゃなくて言葉にしたらいいっていいますでしょ。
だから...。
皆さん、僕の夢を一緒に歩んでいただけますか?」
その優し気な問いかけに、大きな拍手と歓声がおこると、きよしさんは右手を高々とかかげたので、皆も同じように右手をかかげて、きよしさんと年末に「男の絶唱」で大輪の花を咲かせることを誓ったのです。
さて、以下はコンサートのながれにそって、昼夜おりまぜて書いてみようと思いますが、先の記事では、新曲「男の絶唱」についてのきよしさんの思い、氷川きよしコンサートでは初の”スタンディング”となった”リズム歌謡コーナー”のこと、セットリストを書かせていただいています。
また、この記事の冒頭で、きよしさんの”重大決意”を記憶をググッとよびさまして、できるかぎりきよしさんの思いをそこねないようにまとめてみました。
そういえば「男の絶唱」の詩は、「おとこの詩」を書いてくださった原文彦先生なのですね。作曲は宮下健治先生。
日本コロムビアさんはHPで”王道演歌の最高傑作!”と銘うっておられ、なるほどと大きな手応えと、これからどんなふうにこの曲が広がって、大きな大輪の花となっていくのだろうと、想像して...。
期待でわくわくドキドキしています。
このJAPANをてんこ盛りした図柄も最高に素敵ですねっ!
”氷川きよし コンサートツアー2017 日本全国 歌の渡り鳥2”のオープニングは、きよしさんの考案により、”きよしコール”でスタートしました。
オープニングは、
「きよしの日本全国 歌の渡り鳥」。
ステージ中央のサブステージ(櫓の上)に登場されたきよしさんは着流し姿。
右袖から上半身はスカイブルーと白の市松模様。半身はスカイブルー一色に染めぬかれ、前身頃の下前には日の丸が描かれ、その上に格子(ブロックチェック)が日本地図がかたどられています。
新年初のコンサーサートということもあり、しめの台詞では、
「みんな~元気でいたか~」
と、もともとの”みんな 元気でなぁ・・・”をアレンジされておっしゃたので、大きな歓声と拍手がおこるなか、オープニングトークとなりました。
きよしさんは、
「30代最後の年になりますから、いい30代だったと思えるようにがんばりたいと思っています。
また年末には、大輪の花を、泥のなかから咲かせることができたらと」
まだこの段階(12時台でしたので)では新曲「男の絶唱」の発売のニュースをつたえるGOサインがでていなかったのですが、わたしたちにちゃんとわかるように、こうして昼の部のオープニングトークでつたえてくださっていたのです。
そして、
「昨年もありがとうございました」
と、あらためてお礼をおっしゃると、おおみそかの「NHK紅白歌合戦」で、熊本城からの生中継で「白雲の城」を熱唱されたきよしさんですが、元旦には東京にもどってこられたのだそうです。
「皆さん、お正月はいかがおすごしでしたか?
私(わたし)は、東京にいて、両親とすごしていました。8日間お休みいただきましたが、休みすぎですね。
犬のうんちをとったり、おしっこのシートをかえて。
両親のごはんをつくってあげたり...。
(家事で)忙しくしていました。
ちょっと疲れましたけど、両親が元気でいてくれることが僕の唄うエネルギーの源ですから。
今日、やっと、歌手・氷川きよしの居場所にもどってこられたという気がします(笑)」
苦笑まじりにおっしゃったきよしさんですが、それこそが、きよしさんにとって最高に幸せなお正月だったのでしょうね。
夜の部では、ここで
「あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申しあげます」
とあらたまって新年のご挨拶をされてから昨年のお礼を言葉にされていました。
トークにつづいて、
「東京五輪音頭」
「東京音頭」
「東京音頭」
の2曲を唄われ、2020年の東京オリンピックにむけて、日本の、とりわけ、和そして演歌の魅力を発信していこうという志をかたちにしたオープニングとなったのです。
舞台は暗転。
きよしさんは、白地に細かなペイズリー模様が描かれたロングジャケットに、シャツは白、パンツとベストは黒のサテンというフォーマルな衣装で登場され、
「みれん心」
「しぐれの港」
「最後と決めた女だから」
「虹色のバイヨン」
「情熱のマリアッチ」
ステージ上段には真っ赤なローブを身にまとい王者のごとく雄々しいきよしさんの姿がありました。
を唄われると、
「『みれん心』は女性の未練、『しぐれの港』男性の未練。『最後と決めた女だから』は男女の愛。3曲つづけて、男女の心を描いた演歌をおおくりしました」
と、結ばれ、「新・演歌名曲コレクション4—きよしの日本全国 歌の渡り鳥-」からカバー曲ということで、
「アンコ椿は恋の花」
「大江戸出世小唄」
「ハイそれまでヨ 」
「三百六十五歩のマーチ 」
「アンコ椿は恋の花」
「大江戸出世小唄」
「ハイそれまでヨ 」
「三百六十五歩のマーチ 」
を歌唱されました。
そのまま司会の西寄ひがしさんをまじえてのトークコーナになり、
「あまり休みが長いとくたびれます」
と開口いちばんおっしゃったきよしさん、
「よかった!」
とひとこと。
そして、
「(今日、皆さんにこうして)あえて、よかった~」
と、そのお心を言葉にしてくださったのです。
西寄さんは、”ちょっと皆さんに自慢があります”と前置きされると、元旦に、きよしさんのお宅にうかがって”豚しゃぶ”をされたことをお話しくださいました。
元旦にご自宅にもどっておられることをご存じだった西寄さん、
”お正月はどうされていますか?”とメールをされたのだそうです。
きよしさんから、まだとくに準備されていない旨のお返事があったので、材料を用意してうかがったということでした。
ここで、昼夜ともおおみそかの「NHK紅白歌合戦」で熊本城から生中継で熱唱された「白雲の城」の話題になったのです。
「あらためて、氷川きよしの”歌力”を感じました」
との西寄さんの言葉に大きな共感の拍手がおこりました。
「最初、『白雲の城』でと曲目だけしらされたので、NHKホールで唄うものと思っていたんです。
それが、”熊本城で唄うんだよ”ってことになって。よかった~と思いました。
熊本の皆さんを励ますことができたら、歌手になってよかったと思わせていただけるなあって。
僕、被災された直後に、知人に案内していただいて現状をこの目でみさせていただきましたから、そのときに自分の目でみて感じた思いも『白雲の城』の歌唱にこめさせていただいたんです。
いい歌が唄えたかなあと思っています。
地元の方も喜んでくださったと、あとでうかがって嬉しかったです。
それに詩を書いてくださった松井由利夫先生も喜んでくださっていると思いました」
と、きよしさんは「白雲の城」への思いをお話しくださったのです。
”中継秘話”を西寄さんが質問されると、
「お昼の1時くらいから、リハーサルを10回くらいしたんです。
すべて本番通りに唄いますし、見学されている方もそのたび一緒にリハーサルをしていたんです。
”何度も唄って(いるのを聴いて)あきませんか?”
っておききしたりして」
と、皆さんととてもうちとけていらしたということでした。
またホールと中継との違いについて、
「逆に気をつかわなくてよかったです。
ホールでは、皆、ピリピリしていて、心をなくしちゃっていますから」
と、また”ふれあいコーナー”でも、その話題になると、
「いっぱいヒートテック着てたんで、寒くなかったんですよ。
初の中継での参加でしたけど、ホールでは、”挨拶大会”みたいになっちゃって、すごく気をつかうんです」
と。
きよしさんの言葉に当日のNHKホールでの独特な緊張感を想像して。
細やかに気づかいされるきよしさんにとっては、ホールですごす時間とはちがった意味で、歌に集中できた中継もまた素晴らしい体験だったのだろうなあと感じたのです。
ここで演奏のHKピュアリバーの皆さんの紹介に。
今回はセンターのサブステージを挟んで上手側にドラム、パーカッション、ベース、下手側に、ギター、ブラス隊、バイオリン、キーボード、ピアノ、コーラスとわかれるという配置になっていました。
昼の部の”ふれあいコーナー”でのおひとりめの当選者は幸手市からお越しの3階席におすわりの方。
マイクを手にされ、ご挨拶されると、”最初によろしいですか”と前置きされ、”いつもきよし君はステージの上から私たちの健康を気づかってくれますが、年末にたくさんテレビにでてくださって、(多忙なスケジュール)に健康を心配しました。どうかおからだを大切にしてください。きよし君に倒れられたら、ファンもみんな倒れてしまいますから”
と、思いの丈をきよしさんにつたえられました。
きよしさんはとても恐縮され、「ありがたいです」と喜ばれている様子でした。
その方は、年明けていきつけの美容室にいくと、担当の方が”待ってたのよ~”とおっしゃり、きよしさんの「NHK紅白歌合戦」での歌唱が素晴らしかったと、美容室のお客様の間でも評判になっていることを早くつたえたいと待っておられたということでした。
おふたりめの方は上尾市からいらした1階席の方。
「NHK紅白歌合戦」のとき、きよしさんの掲げた手が赤くみえたので、かなり寒かったのでは? という質問を熱唱への感動とともに書き添えておられました。
夜の部でのおひとりめは松戸からお越しの2階席の方。
やはり「白雲の城」の感動を書かれており、そのかたの職場やボランティアの仲間の皆さんも、最初は”氷川きよし”と、きよしさんのことを呼んでいたのですが、今では、皆さん、”きよし君”と親しみをもって呼んでくださっているのだそうです。
その方の感動をうけめたきよしさん。
ここで、「作詩された松井由利夫先生も喜んでくださっているかなあと思いました」
とおっしゃったのです。
おふたりめの当選者は東松山市からお越しの1階席の方。ご夫妻でご参加で、82歳とおっしゃるご主人はスラリとしてとてもお若くみえたのです。
寄り添って53年。きよしさんが最初の紅白歌合戦に出場された翌日(元旦)にハワイのABSストアで遭遇され、
”おみやげには何を買ったらいいでしょう?”
ときよしさんがおたずねになったので、
”ナッツのチョコレートが有名ですよ”とお答えになった思い出をお話しくださっていました。
※パンフレットのこの画像、すごく気にいってしまいましたので再度アップします!
ここで、「これから”氷川きよしワールド”へ」と、西寄さんがおっしゃて舞台下手袖へ戻られると、照明が少しおちて、きよしさんのモノローグ(ひとり語り)がはじまりました。
”・・・励ましあって、泣いて笑って。
一緒に歩いていきたい。
これからずっと。
おれが守ってあげるから”
と、いうようなひとり語り(正確ではありません、ごめんなさい)がはいって、唄ってくださったのは、
「逢えてよかった」
でした。
つづいては
「デカンショ港」。
”おやじ、おふくろ”
と呼びかけからスタートするモノローグのあと、唄ってくださいましたが、このときの、イントロでのきよしさんのその場で左足を上下させる仕草が最高にかっこいいのです。
歌唱されているときの、手をあげて応えるような仕草も印象的で、どちらも必見です。
”母への愛、恋人への愛。
たいせつな人への思いをこめた歌です”
とおっしゃると、
「かあさん日和」をステージの階段の中段より少し下でフルコーラス唄われたのです。
そして、
「Jewel(ジュエル)」は1ハーフ。
いずれも心にしみいる愛にみちたあたたかな歌唱でした。
ここでHKピュアリバーの皆さんによる「きよしのへっちゃらマンボ」のインストロメンタル演奏となり、後半はワルツのリズムにアレンジされたバージョンへと転じて楽しませてくれたのです。
ちなみに夜の部ではきよしさんがセットの意味を説明してくださっていました。
上部の左右にかかっているアーチの真ん中にHKのロゴマークがメタル調のサークル(円)で囲まれているのですが、何度か天井からおりてくる4つのメタル調のサークル(円)の照明とともに、あわせて”五輪”。
これは”歌のオリンピックをめざす”という意味がこめられているのだそうです。
そして、全体のお城風のセットは、
「僕が皆さんとすごす場所。幸せの宮殿にいるイメージで、”ようこそ、お元気で”という思いをこめさせていただきました」
とのこと。
”きよしさんと皆がすごす宮殿”だなんて、なんてロマンチックなんでしょう。
きよしさんの優しく甘い言葉に、嬉しくなって、顔が赤くなってしまったわたしでした(汗)。
ちなみにここまで衣装チェンジはなく、じっくりステージにとどまって唄って、お話しくださったのです。
「きよしのへっちゃらマンボ」のインストロメンタル演奏のあと、昨年の「きよしこの夜Vol.16」で披露された全身ヒョウ柄の衣装で登場されたきよしさん、ここで、スターシリーズの曲を集めた”リズム歌謡コーナー”となり、
「ときめきのルンバ」「情熱のマリアッチ」
を熱く唄ってくださいました。
バックには、やはり「きよしこの夜Vol.16」できよしさんがのっておられたお月様もあらわれたのです。
「情熱のマリアッチ」はまさに”タテノリ”!
先の記事に書かせていただきましたが、夜の部では、オールスタンディング(ほぼ)となり、大熱狂したのでした。
ここで舞台は暗転。
この日は昼の部のみ、「さくらさくら」ときよしさんの「櫻」の変奏曲をHKピュアリバーの皆さんが演奏してくださていました。
ロマンチックな思いにさせていただきましたが、試行錯誤中でのスタートだったのでしょうか。
夜の部では西寄さんのナレーションをうけてきよしさんが登場されたのです。
ここでステージ上段に、紫の着物に白地に古代文様が鈍色(にびいろ)で描かれた袴をお召しになったきよしさんが登場されると、背景には黒地に金の円モチーフと市松模様があしらわれたスクリーンがおりてきました。
「おとこの詩」
を凛としたたたずまいで堂々と歌唱されると、階段をおり、
「箱根八里の半次郎」
「ちょいときまぐれ渡り鳥」
を唄われました。
昼の部ではここで、
「氷川きよしの歌も芸道18年ということになりますが、歌にも心があって命がありますから。
これからも氷川きよしとともにかわいがってください」
とおっしゃると、新曲「男の絶唱」の発売決定を、おしらせくださったのでした。
昼の部では、
「今の歌手・氷川きよしと重なる思いが描かれた歌です」
夜の部では、
「希望!
明日へ向けての応援歌!
『男の絶唱』の歌詩をみたとき、歌手・氷川きよしの思いをしゃべらないで、歌ですべて伝えることができる歌だと思いました」
と、前置きされて、
「男の絶唱」を。
そして、ステージ上段にのぼると、「白雲の城」を朗々と鮮やかに唄ってくださったのです。
きよしさんは夜の部のラストトークでこんなこともお話しされていました。
「いよいよ今年のスタートがはじまったという気がします。
弾みがつくといいますか。
歌手としてひとまわりもふたまわりも成長していきたいと思います。
元気、勇気、希望。
前向きな気持ちになっていただけたらという思いで精いっぱい歌わせていただきました。
僕は、とにかく一生懸命になってがむしゃらになってがんばるだけです。
皆さんに、いい歌をおとどけしていきたいんです。
30代最後の年になりますが、年相応の人間になっていきたいですが、からだにはガタがくることがないようにして、皆さまに安心して歌を聴いていただきたいです」
そういえば”ふれあいコーナー”で健康を気づかってくださった方とのお話のなかで、”サロンパスを貼る数もふえましたけど”とおっしゃっていたきよしさんでした。
アンコールの1曲目は、
「イヨマンテの夜」でした。
この大曲を、コンサートツアーの、それもアンコールの1曲目で唄ってくださることをきよしさんが決断されたことに、胸熱くなり、”氷川きよし”の志の高さに居住まいを正したのです。
それにしても、きよしさんはどこまで、ご自身に高いハードルを課されるのでしょう。
ステージ上段には真っ赤なローブを身にまとい王者のごとく雄々しいきよしさんの姿がありました。
アンコールでは、舞台の上のステージ前方に階段がセットされ、ゆっくり階段をおり、前方に歩みだすとマントの裾が左右に広がり歩みとともに後方に延び、きよしさんの背後に深紅の壁があらわれたように見えたのです。
両肩、ウェスト、袖口にも真っ赤な羽があしらわれ、ローブの縁取りは黒とゴールドのスパンコール。
「きよしこの夜Vol.16」でこの曲をはじめて生で聴いたとき、その勇壮でドラマティックな歌唱に総毛立ち、歌声の゛圧゛に、おおげさでなく、のけぞったわたしでしたが、その歌唱にしらずと涙がにじんで...。
ひたすらにその歌唱に惹きこまれたのです。
そして、この世ならぬラストのロングトーンに客席がわあっとわいた瞬間、ようやくわれにかえりました。
そして、この世ならぬラストのロングトーンに客席がわあっとわいた瞬間、ようやくわれにかえりました。
素晴らしい歌唱に、正直、言葉がおいつきません。
そして、赤いローブを脱がれると、全身ゴールドのミリタリー調の衣装に早がわり。
「きよしのソーラン節」
「きよしのズンドコ節」
を歌ってくださいました。
「きよしのソーラン節」
「きよしのズンドコ節」
を歌ってくださいました。
出会ってすでに18年め、゛氷川節゛に、そして、”氷川きよし”に、ますますときめき、魅せられています。
もう、これまで今以上に惚れちゃって、わたし、どうしたらいいんでしょう?
以上、駆け足での更新で失礼します。
先の記事とあわせて読み直しができていないので変換の誤りや表記ちがいなど、読み苦しい点、お許しくださいませ。
今夜、帰宅しましたら、修正いたします。
なにかお気づきの点、ありましたら、おしらせくださるとありがたいです。