「あのう...、ここで『ふるさと』を唄わせていただくことになっているんですけれども、でも、『一本の鉛筆』、唄いたいですね。
ね、僕、唄いたいです」
きよしさんはそうおっしゃると、HKピュアリバーのリーダーの藤林さんに様子をうかがい、即OKの返事があったのではなかったかと思います。
「広島では唄わせていただいたんです。
この時期に唄わせていただこうということで。
でも今日は唄うことになっていなかったんです。
でも、やっぱり...。
だって、さっきから皆さん、『一本の鉛筆」よかったよっていってくださって、ボードにも『一本の鉛筆』って書いてくださってるから。
今日は、10日でしょ?
この京都(の回)までってことで、いいですかね?
僕、やっぱり唄いたいから」
きよしさんは、原爆忌の8月6日、9日の中日である8日のコンサートで、平和への祈りをこめて「一本の鉛筆」を唄われたことを説明されながら、そんなふうにおっしゃいました。
その間、1分もなかったかと思うのですが、スタッフからもゴーサインが出たようで、
「音響さんも大丈夫ですか?」
と、確認されると、
「すいません、急に」
と静かに微笑まれ、イントロを待ったのです。
宇治市文化センターで開催されたコンサートの昼の部の”ふれあいコーナー”の直後でのことでした。
きよしさんの「一本の鉛筆」をまた聴かせていただけるとは夢にも思っていませんでしたので、こころの準備が、スタッフの皆さんよりも遅かったわたしでした。
イントロで、耳を澄ませて、そしてこころを済ませて、きよしさんの歌声を待ったのです。
あらゆるものを抱きしめるようなあたたかで力強い歌声に、これが”愛”なんだとわたしは、きよしさんの大いなる愛を感じて...。
涙が呼吸をするようにじわじわっとあふれてきたのです。
その歌声に、癒され、励まされながら、
”ゆっくりでもずっと一緒に歩いていこうね”
という、きよしさんのメッセージを勝手ながら感じて、胸熱くなっていました。
きよしさんが唄いおえると舞台は暗転したのですが、しばらく照明がつきませんでした。
鳴りやまないわれるような拍手に、まっくらなステージの上できよし何度も何度も会釈しているきよしさんの姿がシルエットになってみえたのです。
鳴りやまない拍手のなか、
「♪ふるさ~とは」
ときよしさんが「ふるさと」をアカペラで唄い出されると、拍手はピタリとやみ、その歌声に皆は聴き入ったのでした。
※日差しの強さ、感じていただけますでしょうか?
先に、司会の西寄ひがしさんが、5日に放送された「第49回 思い出のメロディー」での素晴らしい司会と「一本の鉛筆」の歌唱を称賛されると、客席から大きな拍手と”最高!”、”よかったよ~!”!と、多くの歓声がおこったのです。
きよしさんは、司会について、
「有働由美子さんと一緒で楽しかったです。
司会の方って、西さんもそうですけど、すごいですね~。メインの方をたてられて。
前日、1日リハーサルをしたんですけど、本番では台本にないことをお話しされるので、(その道の)専門ではないですから、とっさんになんて言ったらいいのかあわてることもありました(笑)」
とお話しされたのですが、
とてもそんなふうにはみえなかったきよしさんの堂々とした司会ぶりに、西寄さんも、放送終了後の有働さんのように”なにをおっしゃいますか”と、いってくださったのです。
すると、少し照れくさそうに、
「僕、気が弱いから。基本。
でも、気の弱い自分でもがんばれるんだっていうところをみていただけたらという思いでやらせていただきました。
皆さんも病気とか、いろんな困難を乗り越えてがんばりましょう!」
と皆を励ましてくださったのです。
そして、
「広島に行かせていただいて、平和ほど大切なものはないと強く思いました。
僕は政治の専門家ではないので、政治的なことはいえませんが、個人として、戦争は悪だと思いました。
僕もいたらないこと、足りないこと、いっぱいありますが、お互いのことを尊敬して認めて許しあっていかなければ戦争はなくならない。
おたがいわかりあって。ね、裸になってっ!」
と、ここで客席から”沈黙”という名の声(笑)。
きよしさんは、その空気を感じて、
「心をねっ!」
と結ばれたのでした。
そのながれで”ふれあいコーナー”になり、この記事の冒頭に書かせていただいた「一本の鉛筆」への歌唱へと展開していったのです。
「一本の鉛筆」の歌唱は、昼の部のみでしたので、ブログに書くにあたって、夜の部のみ参加の皆さまのお気持ちを考えて、どうしようかな? と少し思案したのです。
でも、きよしさんがどれほど、いつでもこころで唄っているのかを感じる出来事に、わたしには思えましたので、そのことから書かせていただくことにしました。
このホールでのコンサートは3年ぶりでしたが、前回は、日本武道館での15周年記念コンサートを終えて、きよしさんがコンサートスターの後半をスタートさせる第1日目ということで、参加させていただいたのです。
昨夜は11時半頃帰宅したのですが、早朝に出発しての゛宇治一日旅゛でしたので、お風呂に入って(汗だくの一日でもありました・笑)、ホッとしたら心地よい眠気が...。
そのまま眠って朝、画像の整理をしてからブログを書き出しました。
「第49回 思い出のメロディー」にまつわるエピソード、9月5日にリリースされる「男の絶唱」のニューバージョン3タイプのカップリング曲の紹介、盛りあがりすぎた(笑)゛ふれあいコーナー゛のことなど、書きたいことがあまりにたくさん!!
今日は山の日で祝日ですが、仕事で出かけることになっていて。
支度するもろもろ含めて家を出る時間から逆算すると、とても書ききれないので、衣裳とセットリストをまとめていった?アップして、続きはまた今夜書きますね。
前回、わたしは川口総合文化センターリリア 大ホールでのコンサート(7月19日 夜の部)に参加させていただきましたが、その回を基準にするとセットリストと衣装が一部チェンジしていました。
※ドッキン―ン! もうびっくりしました(嬉)。
ホール上手外の廊下にこんな風景が。
◆オープニング
衣装は白地に五輪の色の吹き流しが描かれた着流し。
「きよしの日本全国 歌の渡り鳥」
~オープニングトーク~
「東京五輪音頭」
「東京音頭」
◆衣装はアクアブルーのロング丈のジャケットの三つ揃いのスーツ。靴も同色系のエナメルです。
~男心、女心を描いたシリーズ~
「みれん心」
「あの娘と野菊と渡し舟」
「さすらい慕情」
~昭和の名曲コーナー~
「なみだ船」
「てなもんや三度笠」
「河内おとこ節」
~ニューアルバム「新・演歌名曲コレクション5-男の絶唱-」から~
「恋の瀬戸内」
「きよしのスイスイマドロスさん」
~ふれあいコーナー~
「ふるさと」
◆衣装を総ヒョウ柄のスーツにチェンジ(リズム歌謡の”スターリリーズ”)
「満天の瞳」
「虹色のバイヨン」
「情熱のマリアッチ」
◆衣装は紫の着物に文様の入った白袴
「博多祇園山笠」
「箱根八里の半次郎」
「ちょいときまぐれ渡り鳥」
~ラストトーク~
「男の絶唱」
「白雲の城」
◆衣装は羽根飾りのついた真紅の衣装にロングマント
~アンコール~
「イヨマンテの夜」
*深紅の衣装を引き抜いてゴールドの衣装に早変わり
「きよしのソーラン節」
「きよしのズンドコ節」
以上、
※窓から外をのぞくと、こんな感じ(喜)。ホールの建物に寄せて駐車していたのですね。
帰りは在来線で宇治から京都へ新幹線に乗り換えたのですが、発車2分前くらいにその在来線に乗り込んで発車を待っていたら、なんとなく見たことのあるようなお顔が?
そう、よく見たら、゛見たような゛どころではありません(笑)。それはHKピュアリバーの皆さまだったのです。
みるみる空席がうまって。
在来線ですが、ふたり掛けのイスでしたので、わたしの隣は空席でした。
するとメンバーのどなたかが、
゛あいつらなにやってんだ(笑)゛
と(笑)。
まだまだ新幹線の便がたくさんあるので、次の列車でも間に合うのだと思うのですが、このどなたかのひと言に、家族みたいに仲良しなんだなあと、嬉しくなってしまいました。
</