”すごいよ! 33倍”
とおっしゃったのは、なんと熊谷市長の富岡清さん。
昨日、熊谷文化創造館さくらめいと 太陽のホールで開催された「新・BS日本のうた」の公開収録にさきだってのご挨拶のなかで、そんなふうにおっしゃったのです。
なんて気さくな市長さん!
ホールはすっかりうちとけたムードになりました。
先にこの日の放送は、NHK BSプレミアムで12月2日(日) 午後7時30分から8時59分です。
それでは、以下は会場の画像などをおり込みながら、番組の内容にふれるものになりますこと、ご了解くださいませ~。
巨大な座席指定券でした(嬉)!
応募総数1万2144通だったそうで、約1000席のホールでしたので、競争率は33倍ということでした。
先日の「うたコン」に当たりませんでしたが、こちらは20枚ほど応募して当選することができたのです。
市長さんにつづいて、埼玉放送局長さんのご挨拶が終わると、小松宏司アナウンサーが登場。
「先ほどまでリハーサルをしていました」
とおっしゃると、ちょっと小声で、
「氷川さんも~」
とおっしゃったので、もうドキドキ!
次の言葉を待ったのです。
「福田さんも、もうすごいんです。気合入っていますよ~」
と(喜)。
すでに拍手の練習は舞台監督さんとすませてハナマルOKをいただいていたので、
「33倍の競争率を勝ち抜いた選ばれし皆様のかけ声をとどけましょう」
オープニングとエンディングで、小松さんが”新・BS”とおっしゃったら、”日本のうた”と右拳をあげてかけ声をかける練習をしたのです。
もう~、皆の息も声もぴったりでした。
そこで、
「本番よろしくお願いします」
と小松さんがおっしゃると、客席の照明が消えて、客席側にいらした小松さんにスポットがあたり、緞帳があいたのです。
出演者は勢ぞろいされ、そのセンターにいらしたのは、きよしさんでした。
赤いサテンのスーツ。
襟はラウンドカラーで縁取りがあり、シャツも蝶タイもベストも赤。靴は黒のエナメルでした。
小松さんが、この日のスペシャルステージをきよしさんと福田こうへいさんがつとめられことをおっしゃると、ホールを揺るがすほどの大歓声(嬉)。
期待してはいましたが、そのことがわかったあの瞬間の嬉しさって、ほんとうに格別です。
まずは、”古今東西名曲特選”ということで、オープニングは、きよしさんでした(嬉)!
きよしさんはその曲のために、”赤”をお召しになってくださっていたのでしょうね。
歌ってくださった”その曲”は、
「きよしのズンドコ節」でした。
この日の出演者は、きよしさん、福田さんのほかは、川野夏美さん、黒川真一朗さん、たくみ稜さん、竹村こずえさん、中条きよしさん、服部浩子さん、牧村三枝子さん、杜このみさん、山口ひろみさん。
司会のお手伝いは川野さんでした。
”古今東西名曲特選”、”新曲紹介のコーナー”と、皆さんの熱唱がつづいていったのです。
地元の高校生の皆さんが合唱で参加してくださり、その歌声も素敵でした。
合唱大会で活躍されている熊谷女子高校音楽部の皆さんに、男子校の熊谷高校音楽部が加わっての混成(混声)合唱。
地元では、それぞれ”熊女音楽部”、”熊高音楽部”でとおっているそうです。
※籠原駅前に案内図がありました。
いよいよスペシャルステージとなりました。
うわっ、きよしさん、黒地の着流し姿じゃございませんかっ!
素敵すぎるたたずまいに、一気に体温が上昇してのぼせてしまったわたしでした(汗)。
ステージのセンター階段の中段に、上手側に黒地に緑の枝葉が描かれ、葉先がわずかに紅葉しているという粋な柄。その紅葉の色に呼応するかのように帯は赤でした。
以前コンサートでお召しになっていたことがありましたが、そのときよりいっそうお似合いで素敵な着こなしに思えたのです。
下手側には福田さん。白地に地紋が織り込まれた着物をお召しになっていて、
小松さんが、
「氷川さんといえば、”演歌界のプリンス”、福田さんといえば、”お年寄りがその歌を聴くと元気になる”といわれています。川野さんは、おふたりにどんな共通点があると思いますか?」
と司会のお手伝いをしてくださっていた川野さんにおたずねになると、
「圧倒的な声量です。(同じ歌い手の立場からも)素晴らしいと思います」
とのお答えでした。
きよしさんと福田さんは、階段の中段で、向かいあって、どちらからともなくお辞儀をされ、さらに固い握手をかわされると、階段をおりて、ステージセンターでそろってお辞儀をされたのです。
今回のスペシャルステージは、いくつかの”お題”が用意され、それに沿ってさまざまな楽曲を歌ってくださるという、まさにスペシャルな展開でした。
最初のお題は”声量”。
小松さんが”声量”と書かれたボードを掲げられました。
スペシャルステージのオープニングは、北島三郎さんの「北の漁場」でした。
それぞれのソロパートがあり、あとはおふたりで声をあわせて歌われて、その声のパワーと、厚みが迫ってきて、圧倒されたのです。
ふたつめのお題は”語り物”でした。
福田さんが、
「大利根無情」
を朗々と歌われると、福田さんのファンの方の”こうへいコールが”かかって、福田さんを励まそうというファンの方たちの思いを感じて、なんだか涙がでそうになりました。
さあ、そして、きよしさんは”語り物”になにを歌ってくださるのかしら? と、わたし、ワクワクドキドキしていたのです。
そうしたら~、「番場の忠太郎」と(嬉)。
それも、フルコーラス!
マイクを左手にもたれ、黒の草履に白い足袋を履かれたその左足の先と、右手でリズムをとられ、歌いだされたのです。
台詞もキマッて、渾身の歌唱!
舞台の天井から雪がはらはらと降ってきて...。
物語のシーンがうかぶほどに鮮やかな歌唱と台詞だったのです。
ですが...。
”フルコーラス”ということもあってのアクシデント(といえばおわかりですね)で、再トライしてくださることに。
小松さんが、”こんなところにイヤリングが落ちていたので仕方ないですね”と、下手でなにかを拾われる仕草をされてフォローしてくださったのです(笑)。
でも、そこはわれらが”氷川きよし”さんです。
「いえ、2番の歌詩を間違えましたっ! 申し訳ありません」
と客席にむかっておわびされ、さらに、楽団の皆さん、スタッフの皆さんにも、”申し訳ありません”とおわびされると、
「は~、もう1回歌うのかぁ」
とマイクをとおしてはいますが、独り言のようにおっしゃると、
「がんばりますっ!」
とガッツポーズをされました。
たしかに2番のほんの一部分の歌詩のことをのぞけば、まさに魂をこめた渾身の歌唱だったのですものね。
でも、きよしさんて、すごい!
ほんとうにすごい方!
再トライされると、さらにさらに深い深い”忠太郎”の思いがつたわってくる歌唱と台詞になったのです。
雪も、いっそう美しくふりかかり、きよしさんをつつみこむように舞ったのでした。
ここで福田さんがブルーのスーツにお召し替えされて登場されると、
小松さんが、”語り物”について、
「主人公でもあり、ストーリーテラーでもあり、二重人格のようですね」
とおふたりの歌唱と台詞を絶賛されたのです。
さあ、そして次のお題は、”変歌球”でした。
ボードの文字をご覧になった福田さんが、
「変な歌のカバーですか?」
とおっしゃったので、場内大爆笑でした。
小松さんが、
「これまでの歌が直球真っ向勝負でしたから、初めてだったり、意外な曲を歌っていただくという意味です」
と補足されました。
まずは福田さんが、森進一さんの「北の螢」を歌ってくださることになりました。
初めて歌うので緊張されるとおっしゃる福田さんに、きよしさんは、
「特徴ありますからね~」というようなことをおっしゃると、封印していたはずのモノマネがちょっぴり噴出(笑)。
もう~、きよしさん、好きなんだからっ!
きよしさんの森さんのマネに、
「ハードル高くしないでくださいよ~」
と福田さんはおっしゃっていたでしょうか。
そして、
「氷川さんはどの曲を?」
と小松さんがおたずねになると、
「自分は弘田三枝子さんの『人形の家』を歌います。衣裳もガラッとかえて」
とお答えになりました。
ここで少々おふたりで衣裳(制服)談義がありました(笑)。
福田さんが「北の螢」を、”福田節”で聴かせてくださり、こんな歌い方や世界観があるのだなあと感じ入ったのです。
きよしさんは、白と黒のツートンカラーの衣裳で登場されると、「人形の家」をドラマティックに歌われ、わたしは、やっぱりこの日も、主人公のこころの痛みを感じて、涙がにじんだのです。
さあ、4つ目のお題はなんでしょう?
なんと、”ハモる”でした。
そのお題に、
「やばいですね~」
と思わずおっしゃったのは、福田さんでした。
ふだんから、トークが東北弁でハモっているようなものというのがその理由だそうですが、
「なまっていて、氷川さんに失礼にならないかなって、すみません」
と福田さん。
おふたりともソロ歌手なので、”ハモる”ことがほとんどないということで、きよしさんは、
「すごく新鮮です」
とおっしゃっていました。
歌うパートについては、
「わたしが上のパートを歌わせていただきます。背が低いわたし高いパートです」
と福田さん。
きよしさんは、
「僕が下のパートを、ええとあれして」
と前置きされ、歌ってくださったのは、アリスの「冬の稲妻」でした。
気持ちよさそうなきよしさんと福田さんにすっかり惹き込まれて、もっと聴いていたいという思いになったのです。
きよしさんも福田さんと一緒だと、思う存分に声をだして歌唱できるので、気持ちよいのでしょうね。
歌い終わると、おふたりはがっちりと握手をかわされ、小松さんが感激されたそのままに、素晴らしい”コンビ”を絶賛されたのです。
つづいては、今年がんばっている曲の披露ということになりました。
福田さんは、
「天竜長し」を、
きよしさんは、
「勝負の花道」
を歌ってくださったのですが、どちらも、”ヨイショ”のかけ声がはいることと、作曲が四方彰人先生という共通点があることが紹介されました。
福田さんが、
「氷川さんの歌唱のときは、袖で、”ヨイショ!”といわせていただきます」
とおっしゃると、
「僕も袖で、”ヨイショ!”とやらせていただきます」
ときよしさん。
「天竜長し」から、”天竜川”話題になったのですが、すっかり迷走(笑)。
すっかりうちとけて自然体のおふたりに、客席も和気あいあい、双方のファンの”よっしゃ~!”という感じで、まずは福田さんの「天竜長し」に聴き入り、かけ声をかけさせていただきました。
きよしさんが「勝負の花道」を颯爽と歌ってくださると、いよいよ最後の曲になりました。
小松さんが、
「楽しい時間はあっという間ですね~。
ここまで8曲歌ってくださってきました。
いよいよ次が最後の曲です」
とおっしゃると、
「えっ、8曲ですか? まだ2曲ぐらいな気がします」ときよしさん。
ほんとうに、楽しい時間はあっという間ですね。
最後の1曲として、おふたりが歌ってくださったのは、美空ひばりさんの「歌は我が命」でした。
きよしさんの歌声が響いて...。
そこに福田さんのお声が重なって、またきよしさん、そして福田さんとソロパートがつづいて、また重なって。
歌手・氷川きよし。
そして、歌手・福田こうへい。
ふたりの歌への愛、そして、歌を歌いつづけていく歌手としての覚悟、生き様を感じて、涙があふれてとめられませんでした。
この歌は、きよしさんが、以前、クリスマスディナーショーで歌ってくださったことがありました。
あのときも、あまりの歌唱の素晴らしさと、きよしさんの思いをその歌声から感じて、号泣したのです。
素晴らしい、本当に素晴らしい!
氷川きよしという歌手に出逢えた幸せをかみしめていました。
そして、そんなきよしさんと渡り合われた福田こうへいさんにもこころから敬意を抱いたのです。
※熊谷文化創造館 さくらめいと
終演後は、共演者の皆さんがおひとりずつ感想をお話しされましたが、きよしさんと福田さんの歌唱を楽しまれていたことがつたわってきました。
牧村さんは、「今日は、ほんとうによかったです。なぜだかほんとうによかったって思って」
と本音発言。
3年半ぶりの新曲「歌一輪」をこの日披露してくださいましたが、美川憲一さんと同期でとても親しくされているとのことで、楽屋できよしさんと美川さんの話題をされたことをお話しくださっていました。
また中条きよしさんは、舞台袖で、「きよしのズンドコ節」を一緒に歌ってくださっていたそうで、きよしさんと共演のときは、”きよしコール”にドキッとされることをお話しされていました。
そして、きよしさんの前髪をさりげなく整えてくださって...。
素敵な先輩ばかりですね。
きよしさんと福田さんは、
「先輩方ありがとうございます。
そして、皆さんありがとうございます」
と牧村さんはじめ先輩がた、そして共演者の皆さんにもお礼をおっしゃったのです。
※以上、駆け足での更新で失礼します。
読み直しができていないので読みにくい点お許しくださいませ。
今夜、チェックしますね。
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今夜、チェックしますね。