「秋田は飽きねえ。
なに、食べてもうんめえんだよ~。
きりたんぽ、じゅんさい、網茸(アミダケ)...。
網茸は、もう、鍋いっぱい食べてえ。
あと、とんぶりに、魚は、はたはた。
はたはたの卵がちょっと固いのが、あれが、また、うめーんだよお。
ああ~、秋田に、住みてーなあ」
と、おっしゃったのは、われらが氷川きよしさんでした。
やっぱり、”男性のハートを射止めるにはまず胃袋”というのは真実だったのでしょうか(笑)。
秋田にメロメロなきよしさんに、ほほえましい思いになり、きよしさんが愛する秋田にくることができた幸せをあらためて感じていました。
夜の部で、朝はジョギングされたことをお話ししてくださいました。
「今日は、朝、走って。
日本海の方まで行ってみたかったんですが、そこまでの時間がなかったので、県庁の先の方までひとりでバーッと走ったんです。
秋田を満喫しました~。
僕、けっこう遊歩道とか細かいところまではいりこんだりするので、近くに住まわれている方がいらしたら、みなさんのお宅の近くをとおったかもしれませんね」
※”秋田は最高に良い所です!”
とメッセージが書かれていますね。
そして、この日からコンサートで歌う曲(セットリスト)と衣装が一部リニューアルされることが、”きよメール”でおしらせされていましたが、
「今日は、ニューアルバムから、どどどどどどんと歌います!」
と、夜の部では、力強くおっしゃったきよしさん。
20日の仙台でのコンサートが終わってから、6月14日にリリースされるニューアルバム「新・演歌名曲コレクション3-みれん心-」に収録されている曲を、秋田県民会館で初生歌披露するので、とても緊張されていたのだそうです。
昼の部では、前夜、郷土料理を楽しまれた際も、”楽しかったですね”と語りかけた西寄さんに、うなずきながらも、
「でも、お仕事で来ているときは、(移動日や中休みの日であっても)、どこか気ぃ、張ってますね。
やっぱり、公演中止を、一生、しないって決めてるから」
と、ぽろんと本音を言葉にしてくださった、きよしさんに、大きな拍手がおこりました。
ニューアルバムにつぃては、
「3月からレコーディングと選曲をして、ええと、あれして、これして(笑)。
レコーディングがおわって、ほっとしました」と、お話しされ、いよいよそのアルバムのなかから発売に先駆けて数曲を歌唱されることに、
「僕、緊張しまくっています」
と、おっしゃっていたのです。
でも、その歌唱からは、そんな緊張をみじんも感じさせず、素晴らしい歌唱を聴かせていただきました。
CDを聴いただけで、”ドキーッ!”とさせられた「酒は涙か溜息か」も歌ってくださったのですが、きよしさんの陰影にとむ歌声は、薄墨で描かれた水墨画のようにも思えたのです。
遠い魂の記憶をよびさますような哀切にあふれた歌唱は、心のほころびをそっとつつみこみ、まるで波が寄せて返すかのように遠く近く、激しくやさしく響いたのでした。
こうして書きながら、思いだしても、なんだか夢のなかのことのように思えるほど、わたしはうっとりとわれを忘れて聴き惚れていたのです。
以下、衣装と、セットリストのことを、きよしさんと西寄さんのトークをまじえて書いてみようと思います。
※秋田県民会館です。
さて、きよしさんの緊張をほぐしてくださったのは、司会の西寄ひがしさんでした。
昼夜とも、幕が開く前のご案内のナレーションで、
「きよし君は今日の秋田公演をとても楽しみにしておりました」
と客席に語りかけてくださったので、大きな拍手がおこったのです。
そして、オープニングから”オリジナル股旅演歌”を歌唱されるまでの構成はかわりませんが、つづいての、”昭和の名曲コーナー”から衣装チェンジ。
オリーブイエロー(といってよいでしょうか?)に白の大きなドット(水玉)模様の三つ揃い蝶タイもスーツと共布で、シャツは白、靴は白のエナメルでした。
遠目からは大きなブロックチェック柄にもみえたのですが、この色合いが新緑の季節にふさわしくさわやかな印象。
きよしさんによりますと、秋田公演のために1か月前から準備されたそうで、あきたこまちのイメージで、白のドットはお米の粒ということでした。
わたしは、昼の部で、「番場の忠太郎」を聴いていて、忠太郎の”ごめんなすって、おっかさん”というセリフを、きよしさんが、”ごめんなすって”とおっしゃったあと、ひと呼吸されてから”おっかさん”とおっしゃったことに驚き、感動していたのです。
たとえうとまれても最後に”おっかさん”と呼びたかった忠太郎のせつなずぎる思いが、ああそうだったのかと、あらためてつたわってきて、そこまでみごとに忠太郎に同化しているきよしさんの歌唱からは、忠太郎の心の痛みがしみいるようにひろがって、また涙がこぼれたのです。
そこで、西寄さんが登場。
「きよし君と歌でいろいろな場所に旅していただこうと思いますが、今日は、秋田のみなさまに、きよしくんとどこに旅したいか決めていただきます」
そうおっしゃって、
「きよし君と温泉に行きたい人?
きよし君とハイキングに行きたい人?」
ちおおたずねになると、それぞれかなりの手が挙がりましたが、
「きよし君とハワイに行きたい人?」
との問いにいちばん客席がわいたのです。
すると、
「864人! ハワイに決定です」
西寄さんがおっしゃり、「憧れのハワイ航路」のイントロが流れ、お米をイメージしたドット柄の三つ揃いの衣装に身をつつんだきよしさんがステージの階段をおりてこられたのです。
歌ってくださったのは、
「憧れのハワイ航路」
「ひばりの佐渡情話」
「人生劇場」
の3曲でした。
「ひばりの佐渡情話」が、あまりに素晴らしくて、“せつなさに身をよじる”というのはこういうことなのかと、きよしさんの歌唱に、おしえられたわたしです。
あらためてじっくりと感想を書いてみたいです。
「ひばりの佐渡情話」が、あまりに素晴らしくて、“せつなさに身をよじる”というのはこういうことなのかと、きよしさんの歌唱に、おしえられたわたしです。
あらためてじっくりと感想を書いてみたいです。
ニューアルバムの紹介をCDの音源をながしながらしてくださり、今度は秋田の歌も歌ってほしいという客席からの要望に、
「そうですね。
男鹿半島とか、ありますね。
でもあれは北山たけしさんがもう歌っていますから...」
と、ここで話のながれで、”なまはげ”があがると、
「ああ、”きよしのなまはげ”とかね」
ときよしさんがおっしゃるやいなや、西寄さんが、
「それではきよし君に即興で歌っていただきましょう」
とおっしゃったので、
今回は心の準備ができていた様子のきよしさん。
「♪きよしのなまはげだ
きよしのなまはげだ
あ~、あ~、なまはげだ~」
と歌ってくださり、おおうけでした。
※駅前にあった”なまはげちゃん”像。
かわいいですね。
そして、そのときのトークで、
「今日からニューアルバムのなかの曲を歌いますので、緊張しまくっています。
スペシャルな企画もありまして。ある方が僕の歌っているときに登場するんですよ」
ときよしさんがおっしゃると、
「どなたでしょう?」
と西寄さんが聞きかえされました。
こういうときに、正直者のきよしさん。
「まあ、この人数でやってますから」
なんてネタバレ的発言をされたのです(笑)。
すると、西寄さんが、
「さっき、その方に会いましたよ~。楽屋でお化粧していました」
とフォロー。
どんな方がゲストなのかしら?
と楽しみになったのです(笑)。
※”お願い”ってなにかしら?
答えの画像は次の記事でアップしますね。
HKピュアリバーのみなさんのインストロメンタル演奏が終わると、舞台は暗転。
コツ、コツ、コツと靴音が響くと、「愛しのテキーロ」のイントロが奏でられ、スポットライトがつくと、そこにはきよしさんの美しいシルエットがうかびあがります。
と、このときの衣装がオールブラックにチェンジしていました。
この衣装は「愛しのテキーロ」のイメージビジュアルでお召しになっていたものとテイストが似ている印象です。
ラメの入った変わり糸が織りこまれ、細いラインと太いラインが交差していて、きよしさんの動きにあわせて表情を、かえるのです。
この衣装は「愛しのテキーロ」のイメージビジュアルでお召しになっていたものとテイストが似ている印象です。
ラメの入った変わり糸が織りこまれ、細いラインと太いラインが交差していて、きよしさんの動きにあわせて表情を、かえるのです。
「愛しのテキーロ」を歌唱されると、ニューアルバムのなかから、
「黒潮海流」、「きよしのへっちゃらマンボ」、「次男坊鴉」、「酒は涙か溜息か」、「スーダラ節」を歌ってくださいました。
「酒は涙か溜息か」のときだけ、ステージの階段にすわられたのですが、そのすべてがドラマティックだったのです。
そして、スペシャルゲストは、「きよしのへっちゃらマンボ」のときに登場。
きよしさんが名付けて、”小マツコデラックス”(笑)。
西寄さんが60年代フラッパーガールに変身(喜)。
かわいらしいショートヘアのウィッグをかぶり、赤に白の大きなドット柄のワンピース、ハイヒールに白いソックスをはき、ネックレス、イヤリングも飾っておられました。
もう、お人形さんみたいで、すご~く、かわいいんです。
足もシュッとして、細くてきれいで、西寄さんのというより、男性の足とは思えません。
きよしさんは、夜の部では心に余裕がでたのでしょう。
“コマツコデラックス”さんをしっかり
ご覧になると、あら大変(笑)。
笑いがとまらなくなってしまい、笑いをかみころしながらの歌唱となりました。
歌いおえると、
「なるべく(西寄さんを)をみないようにしてるんですよ。
みると歌えなくなっちゃうから」
と、その胸中をお話しくださいました(笑)。
“小マツコデラックス”さんが身につけているネックレスや靴は、前日、秋田で調達されたのだそうです。
もう、お人形さんみたいで、すご~く、かわいいんです。
足もシュッとして、細くてきれいで、西寄さんのというより、男性の足とは思えません。
きよしさんは、夜の部では心に余裕がでたのでしょう。
“コマツコデラックス”さんをしっかり
ご覧になると、あら大変(笑)。
笑いがとまらなくなってしまい、笑いをかみころしながらの歌唱となりました。
歌いおえると、
「なるべく(西寄さんを)をみないようにしてるんですよ。
みると歌えなくなっちゃうから」
と、その胸中をお話しくださいました(笑)。
“小マツコデラックス”さんが身につけているネックレスや靴は、前日、秋田で調達されたのだそうです。
衣装は、「一剣」と「白雲の城」を歌唱される際の袴が、辛子色にかわっていました。
ですので、衣装チェンジとなったのは3着になります。
※ここまでで、いったんアップしますね。
他の曲の感想や”ふれあいコーナー”でのこと、また今夜、あらためて書かせてくださいね。
他の曲の感想や”ふれあいコーナー”でのこと、また今夜、あらためて書かせてくださいね。