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Channel: 天晴れ! HK伝説 ~氷川きよしさんに出会えた奇跡に感謝!~
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明治座で逢いましょう~氷川きよしの夢舞台、華舞台~(5)

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皆さま、こんばんは。
いよいよ明日から6月ですね。
そして2日は、明治座さんでの「氷川きよし特別公演」の初日!
いよいよ”氷川きよし”の燃える6月がスタートするのですね。
全国から、浜町の明治座にいらっしゃるきよしさんに熱い熱いエールを贈りましょう!
”マイスタンプラリー”にコメントやメールをくださった皆さま、ありがとうございます。
一緒にがんばりたいです。どうぞよろしくお願いいたします。

昨日は「PON!」と「ヒルナンデス!」にきよしさんが生出演してくださったので、帰宅してから録画でみさせていて。
自然体のきよしさんに幸せな思いにしさせていただきました。
そして、ラジコのエリア&タイムフリーで聞かせていただいた九州朝日放送の「サンデーおすぎ」での、おすぎさんとの対談はとても楽しくきよしさんの心境が本音で語られていたので聞き入ってしまいました。
淀川長治さんの愛弟子であるおすぎさんの審美眼や着眼点に、あらためてなるほどと思い、おすぎさんの”きよしさん評”にも嬉しくなったのです。
録音しているので、あらためてブログのなかでもその話題にふれることができたらと思っています。



さてさて、以下、2011年の公演を振り返ってみたいと思います。
明治座さんでは2005年と2006年に、 「氷川きよしコンサート in★明治座」と題したコンサートを開催していますが、座長公演はこのときがはじめてでした。
以後、2013年6月、2015年3月と公演を重ねて、今回で4回目となるのですね。

イメージ 5




さて、初の明治座さんでの座長公演に臨む思いを胸に、きよしさんは 公演パンフレットに、このようなご挨拶を書かれていました。

いつもあたたかい応援をありがとうございます。
ファンの皆さまのおかげをもちまして、このたび、伝統ある明治座の舞台に立たせていただくことになりました。
四年ぶりの劇場公演となります第一部の演目は、「銭形平次 ~きよしの平次 青春編~」です。
”青春編”とありますとおり、若き日の平次が周囲にあたたかく見守られながら人間として成長し、"銭形平次”が誕生するまでの物語です。
台本を読んで、自分に対しても人に対しても真っ正直に生きる青年・平次が大好きになりました。僕も一ヶ月間、共演の諸先輩方の胸をお借りし、平次とともに、”人間・氷川きよし”として成長できるよう頑張ります。
第二部の「氷川きよしコンサート2011 in 明治座」では、初心に戻り、股旅演歌の数々、そして、ニューアルバム『演歌名曲コレクション14~あの娘と野菊と渡し舟~」の中から、心のふるさとを歌で綴って参ります。
どうぞ、ご期待ください。
全国のファンの皆さまをはじめ、このたびに東日本大震災で被災された皆さまに、元気と希望をお届けできるよう、精一杯努めさせていただきますので、皆さま、ご声援を何卒よろしくお願い申し上げます。

平成二十三年六月吉日    
                                                      氷川きよし                                                                            

 
第1部の「銭形平次 ~きよしの平次 青春編~」。
誰もが知っている銭形平次の若き日を、きよしさんが誠実に演じることで、平次を不思議なほど身近に感じることができました。
きよしさんは、台本を読んでみて、とても面白いと感じ、平次の台詞の素晴らしさにも心打たれたのだそうです。
 
第2部のコンサートでは、私にとって「白雲の城」での詩吟が圧巻。
突然、雷鳴が轟いたかと思ったら尺八の音が響き、きよしさんの声が聴こえてきたのです。
「春望」の詩吟でした。
一節、一節がゆったりとドラマティックに歌われて、そのリズムはまるで大河のうねりのように感じられました。尺八の音色はまさに風そのもののように響き、きよしさんの歌声と呼応するのです。きよしさんの一息の何と長く豊かなこと!
夢でも見ているようで、胸の高鳴りを抑えることができませんでした。
 
ある日のラストトークで、きよしさんがおっしゃった、
「皆さんへの感謝の気持ちがある限り、僕はどんなことでもがんばれます」という言葉にじんときたのですが、きよしさんは公演を重ねるごとに、キメの台詞や見得、立ち回りもキマッてきて、難しい受けの演技も自然体でとてもいい感じになっていらして。そして何より共演者の皆さんから、きよしさんを盛り立てようという気概が感じられて、いい座組みができている様子でした。
”たった一度の人生だもの” という平次の言葉は私の心に深く響きましたし、銭を投げる時の手の動きの美しさ、何気ない平次の所作にもところどころ美しさを感じ、どんどん魅力的になっていく平次に、心ときめいたのです。 
   
アンコールでは、「きよしのズンドコ節」を熱唱。
ラストはきらきらと紙吹雪が舞っていました。
 
 
 
何年もきよしさんの歌唱を聴いてきても、また思ったのです。
なぜ、きよしさんの歌声を聴くとこんなにも心躍るのだろう? と。
これまで、きよしさんにどれほど勇気をいただき、夢見る力を呼び覚まさせていただいたことでしょう。
きよしさんの歌声に、胸のすく思い、心晴れ晴れする思い、そして時には、ふたをしていた悲しみさえそっと癒される思いをさせていただいてきたことでしょう。
きよしさんの熱唱に、そんなあれこれを思わずにはいられなくなったのです。
 
6月2日に初日を迎え、お稽古を含めると1ヶ月半、”平次漬け”の日々をすごされたきよしさん、
「大変だった時もありましたが、今はさびしいような気持ちです」
コンサートの時にそうおっしゃっていました。
さらに 、
「演じていてお客さんの思いってわかるんですよ。空気感というんですかね。面白いと思ってくださっているなとか、逆につまらないと思っているなあとか。そんなお客さまの思いを受け止めながら、演じて、できあがった平次です。本当にお客さまと一緒に作り上げてきたのだと感じます」
と。
 

そして迎えた千秋楽。
きよしさんは登場された時からすでに涙されていました。
最初の台詞を言おうとして、様々な思いが去来したのでしょうか。
母親役の大空真弓さんも涙でした。そしてその二人のやりとりを見守る八五郎役の西山浩司さんも涙され、西山さんは思わず干してある洗濯物で涙をふかれていたのです。
”がんばれ、きよし、がんばれ、平次!”
きよしさんの一挙手一投足に皆のそんな思いが向けられていたのではないかと思います。
西山さんが”最後の柿ですね”とアドリブでおっしゃると、きよしさんはまた涙でした。
 
けれども休憩を挟んで後半になると、きよしさんは俄然キリリとして平次を演じられたのです。
台詞はいっそう冴えて、見得も惚れ惚れするほどにキマるのでした。
私がとりわけ忘れられないのは、多くを学ばせていただいたに違いない横内正さんとの数々のシーンです。
涙を見せず、澱みなく堂々と演じるきよしさんから、教えていただいたすべてを今日ここでお見せし、横内さんに感謝を表したい...。横内さんへの深い敬愛の思いが、ひしひしと感じられて胸熱くなりました。
きよしさんほどの感性の持ち主ならば、横内さんの演技に底知れない奥深さを感じ畏敬の念を抱かれたのではないかと思うのです。
 
お芝居の後のコンサートで西寄さんが、
「氷川さんは稽古の期間も含めると1か月半平次と向き合ってきましたから、平次とご自身の思いが重なってしまったのでしょうね」
台詞を言いながら感極まって涙されていたきよしさんの姿をご覧になっておられ、そうおっしゃっていました。
わたしは、そんなきよしさんを見ていて、きよしさんがいつもどんなに掛け値なしにがんばっておられる方かをあらためて感じたのです。
常に見栄や虚勢をはることなく背伸びをせずに、ありのままの自分を隠さず見せているからこそ、自然にあふれてくる涙なのだと感じ、一緒に涙せずいはいられませんでした。 
愛と感謝に包まれた忘れ得ぬエンディング。
山車に乗って、口上を言い、銭を投げる”きよし平次”の何と眩しく魅力的なことだったでしょう。
晴れやかな笑顔のきよしさんの目には涙がキラキラと光っていたのです。
四方八方に颯爽と銭を投げるきよしさんに、大きな大きな”平次コール”と割れるような拍手が起こりました。
観客も共演者の皆さんも心をひとつにして大きな声で”平次! 平次!!” と、叫んだのでした。
  
また、きよしさんのデビュー時から今日までを振り返る、司会の西寄さんのこの日のラストトークを私は忘れることはできません。
情熱をこめて熱く語る西寄さんのトークは滔々としているのですが、なぜだか聞いていて心がふるえたのです。
なぜこんなに心がふるえるのだろう? そう思って西寄さんを見返すと、西寄さん、泣いておられました。もちろん声を少しも詰まらせず流れるようなトークなのです。でも静かにお泣きになっているのがわかったのです。
西寄さん”今日のこの日は歴史に残る瞬間です”とおっしゃっていましたが、まさに氷川きよしという稀代の歌手が43公演積み重ねて作り出した大いなる感動に、西寄さんこそが誰よりも心ふるわせておられたのではないでしょうか。
そんな西寄さんのトーク、聞くほどに涙がこぼれてきたのです。
 
きよしさんは4年ぶりの座長公演ということで、大きなプレッシャーを抱えておられたそうです。
「自分自身との闘い、挑戦だと思いました。僕は不器用ですけれども、そんな僕が一生懸命お芝居をして、歌うことで、お一人でも、”ああ、氷川きよしだってがんばれたんだから、あたしだって!”と、明日から前向きな気持ちでがんばろうと思っていただけたらと、一生懸命やらせていただきました」
 
そしてラストトークでは思いもかけないことをお話しされたのです。
今回の座長公演の最初の休演日にメディカルチェックにいらした、きよしさん、
「皆さん、健康でいらしてくださいね。検査も受けてくださいね」
とおっしゃっていましたが、この公演中だったのでしょうか?
大事な友人を亡くされたのだそうです。
「皆さん、元気でいてくださいね。健康でいてくださいね。
実は、僕の友人がガンで亡くなったんです。
32歳だったんですよ...。
3月に子どもが生まれたのに(絶句)。」
きよしさんは、そこまで話されて泣いておられました。
きよしさんの心の痛みが伝わってきたのですが、きよしさんは、”僕たちは命ある限り、皆でがんばって元気で生きていきましょう!”
そんな思いを込めて「一剣」を歌ってくださったのでした。
私は「一剣」を聴いていて、ぼろぼろと涙がこぼれてきました。
深い悲しみを抱きながらも聴く者に道を明るく照らし、希望を与えようとする、きよしさんの愛に満ちあふれた歌声に感動せずにはいられませんでした。
 
きよしさん、なぜあなたは深い悲しみを抱きながらも、私たちに愛を惜しみなく注いでくださるのですか?
倍の倍の倍にして返すだなんてとんでもありません。
あなたは、それ以上の、そう、それはもうはかることなどできないほどの感動をくださったのですよ。
そう思うとまた涙がこぼれたのです。
 
「一剣」でフィナーレとなり、幕が降りると、あちこちできよしコールが!
きよしコールが最高潮に達するのを待っていたかのように再び幕が開き、アンコールは「きよしのズンドコ節」です。
きよしさんは朗らかに声高らかに歌ってくださり、43公演の千秋楽を見事に終えられたのでした。
 
拍手は尚、鳴り止みませんでした。
きよしさん同様、私たちもホッとした後に、いよいよ”きよし平次”ともお別れなのだと、さびしさがわいてきて、きよしさんや共演者の皆さんに、この思いだけでも伝えたい、そんな気持ちで拍手をしていたのですが、
何と一度ついた場内の照明が再び落ちて、もう一度幕がスルスルと上がったのでした。
きよしさんを中心に司会の西寄さん、共演者の皆さん、そしてHKピュアリバーの皆さん。そこにはあふれる笑顔があったのです。
 
”天晴れ、氷川きよし!”
あなたの果てしない魅力に、私は11年を経て、また恋してしまいそうです。

私はそんな言葉でその時の感動をこのブログに記していました。



2013年3月、きよしさんはふたたび明治座さんで座長公演を開催されましたが、その公演は、”明治座創業140周年記念のファイナルを飾るもので、「氷川きよし特別公演 銭形平次~きよしの平次 立志編~/氷川きよしコンサート2013 in 明治座」というタイトルでした。

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公演中盤の13日に、”甘酒横丁でのお練りイベント”がおこなわれ、雨天にかかわらず3000人が集まったのです。
銭形平次に扮したきよしさんが甘酒横丁を人形町交差点からスタートして練り歩かれ、大いにもりあがりました。

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そのときのことはこのブログに書いていましたので、よろしければ下記アドレスからお読みいただけます。

このイベントには、明治座さんのスタッフはもちろんのこときよしさんの事務所のスタッフも総動員だったようで、たまたま近くで待機していらした男性とお話ししたのですが、その方はケータイサイトをご担当されているというので、わたし、思わず「きよし日和」の連日更新に励まされていることをお伝えしたのです。
すると、”応援してくださっているファンの皆さんのお気持ちにお応えしたい、何かお返ししたい”と、きよしさんが強く思われてのことなのだと教えてくださいました。
嬉しい言葉でした。
でも、きよしさんのそのようなあたたかなお気持ちも、がんばってくださるスタッフがいてこそ形にしたり実現できるに違いないと思っていたので、そのことも含めて最近のサイトの細かなスケジュール更新のことや、今回の劇場公演の製作発表会見を無料配信してくださったことなどの諸々にお礼を申し上げたのです。
すると、
”ありがとうございます。
嬉しくて泣きそうです”
とその方がおっしゃったので、こちらもじんときてしまいました。
なかなかスタッフの方とお話しするという機会もありませんが、そんなふうに誠実で一生懸命なスタッフの皆さんが、日々きよしさんを支えてくださっているのですね。


ある日、明治座さんのロビーに、きよしさんの色紙が飾られているのに気づきました。

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そういえば、このとき、お芝居の演出された北村文典さんが、きよしさんの声について劇場パンフレットに、
”「一声、二顔 三姿」という言葉があります。
昔から歌舞伎役者を評価する基準だったそうですが、今では歌謡界のプリンス氷川きよしさんにふさわしい言葉になりました。”
と書かれていて、さらに、
” 稽古場ではあの天下一の美声が力強いセリフとなり、その容姿と共に三拍子揃った平次親分へと変貌していきます。”
ともお書きくださっていました。
”天下一の美声”。
なんて素敵で、そしてきよしさんにふさわしい言葉だろうなあと嬉しくなったのです。


先にも書きましたが、きよしさんは、この公演では、”きよし日和”公演期間中、毎日更新してくださいました。

そのうえ千秋楽には、こんな色紙を書いてくださったのです。


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ところで、わたくし事ですが、この公演開催中の6月22日、「しぐれの港」による「第4回HKのど自慢」の予選会があり、はじめてテープ審査を通過することができ、日本コロムビアさんで唄わせていただいたのです。
当日は、明治座さんの楽屋で前日撮ったばかり、平次の扮装のきよしさんからのビデオメッセージがながれて感激したことも思いだされます。
よろしければそのときの記事です。


初日の開演前に届いた”きよメール”に、
 「僕は精一杯日々自分自身と戦いながら全力で生きさせていただいてます!!
(中略)
一ヶ月間の稽古の辛かったこと、楽しかったこと、たずさわるスタッフの皆さんの真心を感じながらいろいろな思いをお芝居と歌にぶつけて皆様にお喜びいただけるように表現させていただきます」
と書かれていましたが、魂をたぎらせ、命そのものをぶつけるような、まごころあふれる、そして熱い熱いステージに魅せられるばかりでした。

きよしさんは初日の翌日3日に取材会を行われて、
「人は幸せになるために生まれてきた」というセリフを、ご自身の希望で入れていただいたことをお話しされたそうですが、そんなきよしさんの熱い思いを毎公演かんじさせていただき、いよいよ千秋楽が近づいてきたのです。


「あ~、あ~ん、終わっちゃう~」
歌謡ショーでのトークでそんなふうにおっしゃったのはきよしさんでした。
6月2日からスタートして25日の夜、通算42公演目に参加させていただいたのですが、千秋楽の前夜ですのでいわゆる”前楽”。
きよしさんは胸に迫りくる感慨を歌に乗せて唄い、そしてさらに言葉にしてお話ししてもくださったのです。

「虹色のバイヨン」を唄っている時のことでした。
「♪バイバイ バイヨン ”この日のことは~”
バイバイ バイヨン 忘れはしない~」
と、きよしさんが唄われたのです。
”あの日”ではなく、”この日”...。
きよしさんのあまりにも熱い感動が伝わってきて、胸がいっぱいになってしまいました。

司会の西寄ひがしさんが、きよしさんが作り出したこの銭形平次は見事に”氷川きよし”のオリジナルになったことを讃えてくださると、きよしさんは恐縮されながらも、
「もう平次に会えなくなっちゃうと思うと、僕もさびしいです。
平次、いいヤツでしたねー。真っ直ぐで。
稽古から2ヶ月間、平次と向き合ってきましたから、役が沁み込んでいるんですよ」
きよしさんは、心の内を言葉にされてから、さらに西寄さんがきよしさんの家にいらして、台本(ほん)読みに連日付き合ってくださったことにあらためてお礼をおっしゃって、さらに、
「西寄さんは自分の台詞の練習もあるのに、僕の相手をしてくれて...。
こんな人、いませんよ」
と言い添えられました。
西寄さんは、”とんでもない”と頭(かぶり)を振って、
「思い返せば世の中はゴールデンウィークの真っ只中の5月1日のことでした。仮台本のまだ製本されていない台本で、台本(ほん)読みを始めましたねー」
と感慨深い様子でおっしゃったのです。
 
いよいよ明日が千秋楽という話題になると、 
「情がこもっちゃうから。皆、いい方ばかりで...。
お惣菜を交換したり、分け合ったりして(笑)」
とのきよしさんの言葉に、
「そのあったかい関わりは”氷川きよし”が作ってくれたんです」
と西寄さんがおっしゃると、きよしさんは即座に、
「いえ、それは事務所の長良会長が、教えてくれたんです」
と言葉を継がれたのでした。
さらに、
「時代が変わっても時が流れても大事なのは心です。
長良会長は僕の芸能界での父ですけど、ほんとうに大切なことを教えてくださいました」
とおっしゃって、
「演歌名曲コレクション18~しぐれの港~」のインフォメーションを西寄さんがされ、
”オリコン総合アルバムチャート初登場第3位”の話題になると、
「もう、奇跡ですよ...」
きよしさんは言葉をかみ締めるようにおっしゃって、さらに、
「天国の長良会長も喜んでくださっていると思います。
僕は表現者ですから、これからも様々な思いを歌でお伝えしていきたいです」
とお話しされたのです。
 
また、見事に明治座創業140周年記念公演の大トリを飾られたことを西寄さんがおっしゃると、
「140周年、皆さん、どう思います?」
と客席に向かって問いかけられたのです。
140年前に生きていた人たちも、それぞれの思いを胸に明治座に足を運んで、心のお土産をもらって帰っていった様子を想像されながら、
「そこには皆さんの希望があって。
そんな明治座さんの舞台に出させていただいて光栄です」
とおっしゃいました。
 
きよしさんは表現者としての思いを語っておられた時、
「芸能界はとても厳しい世界ですから、強くないとやっていかれません。
もちろん優しさも愛情も大切です。
でも強くないと生き残れないから、14年やっていると強くなってくるんです」
とおっしゃった言葉が心に残りました。
私はそんなきよしさんの言葉に、泣きたいほどに切なくなり、そして心の中で、”きよしさん、ありがとう”とつぶやいたのです。
だって、きよしさんが何のために強くなろうとしてくださってきたかわかる気がするから。
優しさも愛情も強さに裏打ちされてこそ、真実になると思っているから。
 
そして、
「今日は帰りたくない~」
とつぶやかれたかと思ったら、
「今日は12時を越すぞ~!」
と突然、きよしさんが客席に呼びかけられたのですが、
賛同の声がわっと返ってくると、
「それは無理だ~!」
と西寄さんがこれ以上ない絶妙なタイミングでおっしゃったのでした(笑)。
もう、西寄さんたら、邪魔しないでくださいッ!
と思ったのは私だけでしたでしょうか?
なんて、ひどいこと言ってしまって、西寄さん、ごめんなさい。
でも、ほんとうにそのまま12時を越して、明治座さんにお泊りしたい気持ち。
ああ、明日はいよいよ千秋楽!
という今のこの幸せをずっと味わっていたいような気持ち。そして終わってしまうさびしさもまた感じていたのではないかと思うのです。
 
「虹色のバイヨン」ではこの記事の冒頭に書かせていただいた歌詩のアレンジがあり、「情熱のマリアッチ」での妬け付くような歌唱。感情のままに身体を翻らせて、場内を熱狂で包んでくださったのです。
きよしさんは唄っている途中で、幾度も”HO!”と頭上に抜けるような声をかけられて、「情熱のマリアッチ」では思い切り大開脚ジャンプをされたのでした。
アンコールでは、西寄さんの音頭による”どっこいしょ”のかけ声のやりとりが始まり、きよしさんは上手から下手へ軽やかに流れるような足取りで登場されて、その鮮やかさは夢の続きを見ているようでした。

と、2015年の公演まで書くつもりで進めていましたが、わたしの思いがどんんどん熱くなってしまって...。
ここでいったんアップします。
次回、初日前夜になりますが、この公演の千秋楽と、2015年の公演まで書いて、初日に突入することができたらと思っています。

皆さま、またお逢いできますように!

ニューアルバム、聴きまくっております~(嬉)!

 

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